【オーロラ観賞の最適解!】ノルウェー・フッティルーテン「トロルフィヨルド号」9日間完全乗船記

こんにちは、YKKです。

「一生に一度は、本物のオーロラを観てみたい」

そんな夢を叶える手段として、注目されているのが「オーロラ・クルーズ」です。オーロラ・クルーズの代名詞とも言えるのが、1893年創業のノルウェー老舗船会社「フッティルーテン(Hurtigruten)」です。もともとはノルウェー沿岸の港町をつなぐ生活航路として出発し、130年以上にわたってノルウェーの海を走り続けてきた歴史ある会社です。現在は観光向けのプレミアムプラン「シグネチャー・ボヤージュ(Signature Voyage)」を展開しており、オールインクルーシブで北極圏の旅を楽しめるコースが旅行者から高い評価を受けています。

今回私が乗船したのは、シグネチャー・ボヤージュのフラッグシップ船である「トロルフィヨルド号(MS Trollfjord)」。ノルウェー北部の絶景フィヨルドにちなんで命名されたこの船で、9日間の北極圏航路(トロムソ乗船、オスロ下船)に乗り込みました。

なぜ「船」でオーロラを観るのが最適解なのか

オーロラ観賞といえば、極寒の地でじっと空を見上げて待つイメージをお持ちの方も多いのではないでしょうか。クルーズ旅では、その体験が大きく変わります。

① 移動する観測点:

雲が出ていても、船が移動することで晴れ間に出会える確率が上がります。陸上の宿泊地では悪天候が続いたらそこで終わりですが、船はその時のベストな航路へ進めることができます。

② 快適な待ち時間:

暖かい船内でコーヒーを飲みながら待機し、オーロラが出現した瞬間にデッキへ出ればよいだけです。極寒の屋外で何時間も凍えながら待ち続ける必要がありません。

③ シグネチャー・ボヤージュの観光特化型プラン:

今回利用した「シグネチャー・ボヤージュ」は、通常の定期便(沿岸急行船)と異なり、オールインクルーシブで各寄港地をじっくり巡る観光特化型のプレミアムプランです。「移動手段」ではなく「旅そのものが目的」として設計されており、食事・ドリンク・Wi-Fiがすべて料金に含まれています。ジムやサウナも完備しています。

船内施設ガイド:快適なプレミアム空間

トロルフィヨルド号は2002年就航、2023年に大規模改装を完了したシグネチャー・ボヤージュのフラッグシップ船です。木や石などノルウェーの天然素材をふんだんに使った船内は、北欧らしい洗練されたインテリアで統一されています。

乗客数は最大500名と、大型クルーズ船に比べてコンパクトなサイズ感が保たれており、レストランやラウンジが混雑することなく快適に利用できる点も魅力です。無料で楽しめるドリンクバーではコーヒーや紅茶、ホットチョコレートがいつでも楽しめます。冷えた体を温めながらオーロラを待つ時間は、格別なものがあります。

船内には2層吹き抜けのパノラマラウンジがあり、壁一面の大窓からフィヨルドの絶景を眺めながらゆったりと過ごすことができます。

ノルウェーを楽しむ:何もしないという贅沢と自然を学ぶ

またエクスペディション・チームによる講義やワークショップが毎日開催されており、ノルウェーの自然・文化・野生生物について深く知ることができます。「何もしない贅沢」と「知的な学び」が同時に味わえるのが、この船ならではの魅力です。

客室紹介:窓からオーロラを狙える「アークティック・スーペリア」

今回宿泊したのは、窓付きのダブルベッドルーム「アークティック・スーペリア(Arctic Superior)」です。船内には270室があり、アークティック・スーペリアはバランスのよい中級グレード。大きな窓からの眺めが素晴らしく、オーロラ観賞にも適した客室です。

オーロラ・アナウンス機能:
部屋の電話を「INFO:ON」に設定しておくと、夜中にオーロラが出現した際のアナウンスを聞き逃さずに済みます。

床暖房:
バスルームには床暖房が備わっており、北極圏の寒さから帰ってきた後に温かいシャワーと床暖房で足元からじんわりと温まることができます。

サステナブルな取り組み:
「今日は清掃不要」という札を出すと、その分が環境保護基金に寄付される仕組みになっています。エコ意識の高いノルウェーらしい取り組みです。

グルメ体験:オールインクルーシブで味わうノルウェーの美食

この船の魅力のひとつが、食事のクオリティの高さです。食材の約80%は地元の生産者から調達されており、ノルウェーの豊かな食文化が皿の上に表れています。

メインダイニング「フローラ(Flora)」:
ノルウェーの食用ハーブ・ベリー・キノコ・花・野菜からインスパイアされた料理が毎日日替わりで提供されます。特にノルウェー産のサーモンは脂の乗りが豊かで、日本で食べてきたものとは別格のおいしさでした。

Brasserie Árran(ブラッスリー・アーラン):
追加料金なしで利用できるもう一つのレストランが「Brasserie Árran(ブラッスリー・アーラン)」です。サーミの人々へのオマージュとして、トナカイ肉のシチューなど伝統的なサーミ料理をモダンなアレンジで提供しています。落ち着いた雰囲気の中で、毎日飽きることなく食事を楽しめました。

ファインダイニング「Røst(ロスト)」:
スイート宿泊者向けのファインダイニング「Røst(ロスト)」は、ロフォーテン諸島沖の古い漁場にちなんで命名された魚料理専門のレストランです。スイートゲスト以外も有料で予約できるため、特別な夜の選択肢として検討する価値があります。オールインクルーシブでこれだけのクオリティが揃っているのは、コストパフォーマンスの観点からも見逃せないポイントです。

旅のハイライト:北極圏の冒険と奇跡のオーロラ鑑賞

9日間の航路では、北極圏の魅力を凝縮した寄港地を巡ります。いくつかハイライトをご紹介します。

トロムソ(Tromsø):
ここが旅のスタート地。「北極のパリ」と称される洗練された街です。おしゃれなカフェや博物館が並び、世界最北端のマクドナルドで記念カードをゲットするというお土産にちょうどいい体験もできました。

ノールカップ(Nordkapp):
北緯71度10分、ヨーロッパ最北端の断崖です。「ここから先は海しかない」という極限の環境に立ったとき、地球の大きさを感じます。

アルタ(Alta):
人懐っこいハスキー犬たちとの「犬ぞり体験」。力強く走る姿と、休憩中に見せる穏やかで人懐っこい表情のギャップに、すっかり心を奪われてしまいました。

オンダルスネス(Åndalsnes):
ゴンドラで展望台へ。空中に突き出した展望台「ランペストレーケン」から見下ろすフィヨルドの絶景。秋の紅葉と雪のかかった白い山の絶景パノラマを独占できるお気に入りの場所。

オーロラとの出逢い。そして訪れた、北極圏最終日の夜——。

船内アナウンスが響き、デッキへ上がると、そこにはカーテンのように揺らめき、空一面を埋め尽くすオーロラが広がっていました。肉眼でもはっきりと緑やピンクの色が見えるその光景は、言葉では到底伝えきれない美しさでした。デッキに集まった乗客たちと、言葉もなくただ空を見上げていた時間は、一生忘れられないものになりました。

酔いやすい方へのアドバイスと、持参すべきアイテム

北極圏の外洋は揺れることがあります。私自身も初日は船酔いに苦しみましたが、対策を取ってからは快適に過ごすことができました。

酔い止め薬は必携です:
乗船前から服用しておくのがおすすめです。また、入り江(フィヨルド)に入ると揺れが嘘のように落ち着きます。フィヨルドを航行している時間を使って食事や休憩を取ると、体調管理がしやすくなります。

服装はレイヤリングが基本:
ワークマンの綿入りパンツ・モンベルのフリース・ユニクロのウルトラライトダウンを重ね着するスタイルが非常に効果的でした。高価なアウトドアウェアを揃えなくても、レイヤリングをしっかり意識するだけで十分に対応できます。

下船後は「オスロ・パス」が便利:
下船後のオスロ観光では、美術館や交通機関が無料になる「オスロ・パス(Oslo Pass)」が非常にお得でした。訪れたいスポットが多い方ほど元が取れるので、事前に確認しておくことをおすすめします。

まとめ:一生モノの感動を、今こそ

気になる費用ですが、2025年11月時点の参考価格で、オールインクルーシブ(食事・ドリンク・Wi-Fi込)9日間、1人あたり約2,435ドル〜となっています。

物価の高いノルウェーを自力で移動し、食事を手配することを考えると、クルーズは非常に効率的な選択です。何より、暖かい船で眠り、目が覚めたら次の絶景が待っている——その体験の価値は、費用対効果をはるかに超えるものがあります。

現在のオーロラは活動が活発な時期にあたっており、2026年冬まで出現の頻度が高いと予測されています。1893年の創業から130年以上、ノルウェーの海を走り続けてきたフッティルーテンとともに、北極圏の海へ出かけてみてはいかがでしょうか。

▶ さらに詳しい船内の様子やオーロラの映像は、YouTubeチャンネル「YKKゆかこ」でご覧いただけます。

取材協力:フッティルーテン

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メンバープロフィール

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YKK
イギリス在住の海外情報発信YouTuberです。毎月1カ国以上は海外旅行をし、旅に役立つ情報や時事ネタを発信しています。アメリカ・ニュージャージー州からバハマを周遊するクルーズ船ですっかりクルーズ旅にハマり、2回目はイタリア発のギリシャクルーズへ行きました。今後も様々なクルーズ旅の魅力をYouTubeで発信していきたいです。

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