私の推し航路「エーゲ海クルーズ」

はじめまして。
漫画家のくぼこまきと申します。

人生のネタづくりとして行ってみた「クルーズ旅行」にドはまり

正直にお話します。
実は35歳になるまで旅行には全く関心がありませんでした。
複数の観光地をめぐると移動だけでへとへとになる体力の無さのため休日は寝ていました。
そんな私に事件発生。
なんと人生のネタづくりとして行ってみた「クルーズ旅行」にドはまりしたのです!

船旅は移動がラク!体がラク!そしてなにより楽しい!非日常!

今で言う「推し」を見つけた感覚…人にも魅力を伝えたい!
会社を辞めたあとご縁があってクルーズ初心者向けのマンガ「クルーズはじめました!」(JTBパブリッシング)を出版したのを機に漫画家の仕事以外にもクルーズの魅力を沢山の方々にお伝えするために全国を講演したりテレビやラジオでお話をさせていただくようになりました。

今は主に家族3世代でクルーズを一緒に楽しんでいます。
費用も抑えられる「カジュアル船」に乗ることが多いです。

さて、当記事でお話したいのは「エーゲ海クルーズ」についてです。
私は講演会などでクルーズ旅行の魅力を人に伝えるときに必ずエーゲ海クルーズのお話をしますが、なぜ私が「エーゲ海」を推しているのか?その理由も合わせてご紹介したいと思います。

エーゲ海は一番人気の航路!

エーゲ海クルーズは、ギリシャの美しい島々を客船で巡る贅沢で魅力的な旅です。
サントリーニ、ミコノス、ロードスなど、多くの美しい島々には古代ギリシャからの文化や歴史が残っており見どころが多いです。
また、青い空と海に映える白い建物など景観も非常に美しく日常を忘れてしまうほどです。

「クルーズ」という言葉で一般的に連想されるイメージがエーゲ海クルーズの中にはすべて詰まっているといっても過言ではないでしょう。

私がエーゲ海クルーズを楽しんだときはイタリアのベニス出港→バーリ→カタコロン→サントリーニ島→ミコノス島→ロードス島→ドブロブニク→ベニス帰港という航路をめぐりました。
世界遺産も含む美しい風景を堪能できる人気の航路です。
こんなにたくさんの寄港地を1週間程度で楽しむことができます。

大型客船「コスタ・フォーチュナ号」に乗船!

私が乗船したコスタクルーズ社の「コスタ・フォーチュナ号」はイタリア船籍の陽気な船。
乗客乗員4,500人を超える大型客船です。
日本人は20組くらい参加していました。
主に夫婦で参加されている方が多かったですが年齢層は様々で20代から70代ほどまでと幅広かったです。

コスタ・フォーチュナ号 船内

クルーズ船は大型船であればあるほどカジュアルなテイストとなり、小型船ほどラグジュアリーというのがセオリーですが、共通して船内は豪華です。

旅行会社のパンフレットを見るとクルーズ船は大きく「カジュアル」「プレミアム」「ラグジュアリー」の3グレードに分けられていますが、それは内装など「豪華さ」の差ではなく、どれほど細かいサービスを受けられるかという点が大きいです。
どの船も「豪華」「非日常」なのは間違いありません。

少ない乗客を手厚くサービスするラグジュアリー船、大勢でワイワイと一緒に旅を楽しむスタイルがカジュアル船…といった感じです。
そのため、講演会やテレビなどで超巨大客船は概ね「カジュアル」というと多くの人に驚かれます。

船内のロビーにあたる「アトリウム」はどの船も豪華です。
吹き抜けになっていた天井は大海を模しており、コスタ・クルーズが所有する船の模型が運行する…という遊び心のあるインテリア。

客室はバルコニーを予約

費用を抑えるために窓のない内側客室を予約することもありますが、この時はできるだけ長い時間美しいエーゲ海を眺めていたいのと、ベニス発着時の運河の景観がすばらしいと聞いていたため部屋からゆったりと見ていたかったためバルコニー客室を予約しました。

通常ベッドは2つ並べてあるのでお部屋係に申し付ければベッドを離してもらうこともできます(笑)

乗客乗員合わせて4500人以上乗船できる大型船のレストランは当然規格外の大きさ!
ディナーには毎日フルコースの食事が提供されます。

航海中に1、2回ほどフォーマルデーという日があります。
レストランにドレスコードが設けられますが、カジュアル船の場合はいつもよりおしゃれをして出かける程度で大丈夫です。
せっかくなので普段できないおしゃれを思い切り楽しんでみてもいいですね。

毎晩巨大なシアターで豪華なショーが開催されます。

日中も遊ぶところはいっぱい。
というか船内広すぎて正直なところ回りきれないほどです。

1週間も乗船していると顔なじみになった乗客同士やクルーたちとも仲良くなってしまいます。
子ども連れでも楽しめるアクテビティがたくさん用意されているので家族全員が退屈することなく遊べますし子ども同士も仲良くなります。

レストランでキャプテンたちと一緒に乾杯!
クルーはカメラを向けるといつも笑顔!!

船内はご覧の通り豪華で充実していますが、コスタクルーズの船は料金がそれほど高くない…というか、かなりリーズナブルです。
価格は時期や航路によっても変わってきますので旅行代理店のパンフレットなどでご確認ください。
皆さん価格を見て驚きます。

エーゲ海クルーズには世界遺産がゴロゴロ!見どころありすぎな寄港地

世界遺産が多く、その他も古代ギリシャからの歴史や文化がしっかりと残っている地域のため見ごたえがあります。特に歴史が好きな人には時間が足りなくなるほどでしょう。
今回の寄港地ごとの特徴的な観光ポイントだけでもこれだけあります。(まだまだいっぱいあります)

バーリ(イタリア)

世界遺産『アルベロベッロのトゥルッリ』
16世紀から17世紀にかけて開拓のために集められた農民によって作られたそうです。

カタコロン(ギリシャ)

古代オリンピック競技場である世界遺産『オリンピアの遺跡』があります。

サントリーニ島(ギリシャ)

白い壁の建物群と青い海や空との対比が有名。世界で一番美しい島の一つとも言われているます。

ミコノス島(ギリシャ)

サントリーニ島とともに人気のある美しい島。風車で有名。

ロードス島の中世都市(ギリシャ)

世界遺産。中世に聖ヨハネ騎士団がこの島に城壁を築いて城塞都市とした際の街並みがそのまま残っています。
この島に行く前に「ロードス島攻防記」(塩野七生著)を読むことを強くおすすめします。

ドブロブニク(クロアチア)

世界遺産。中世に地中海交易の拠点として繁栄した城塞都市。
赤瓦屋根の街並みが特徴的でアニメ「魔女の宅急便」の舞台とも言われています。

船で知り合った日本人の方は写真を撮る手が止まらず、とうとうカメラのシャッターが壊れてしまったと聞き、記憶に強く残したくなるような風景であることを改めて実感しました。

船内も魅力満載!

船内は退屈…と思う方もいるかも知れませんがそれは間違いです。船では1日中何らかの催し物が行われ、食事も提供されています。
3食の食事に加えてビュッフェやカフェ、バーなどもりだくさん。
イベントもダンスパーティやクイズ大会、ビンゴ大会…船内の何処かで常に何かが行われている状態です。

例えば船内の巨大なキッチン(ギャレーといいます)を見せてくれるツアーが開催されたり…

船内でゆっくりお茶を飲んだり、バーでお酒を飲んでもよし。
客室に戻って昼寝してもいいし、ベランダでのんびりとすごしたりと思いのままに過ごせます。

なぜエーゲ海クルーズを特に推しているのか?

さて、最後になりましたが本題、船旅の魅力についてです。

一度の旅行で巡れるのがクルーズの大きな魅力の一つ

ご紹介してきたようにサントリーニ島やミコノス島など小さな島々を含む寄港地がエーゲ海にはたくさんあります。

小さな島は交通の便はよくありません。限られた交通機関しかなく、陸路・空路だけで複数の場所を回るということは困難です。

この問題は「海路」を使うことで解決できます。
それぞれの島には空港はなくとも「港」があります。海路を使えば短い期間で複数の観光地を効率よく回れます。

「豪華ホテル」がそのまま海の上を移動しながらあちこち巡れる

これは他の旅では感じられない大きな魅力の一つです!
寝ている間に次の寄港地に移動してくれているので日中を有効に使うことができます。
特にエーゲ海クルーズはたくさんの観光地をめぐりますのでクルーズ旅行の利点が存分に感じられると思います。

青い空と海にに白い雲や建物が映える光景を寄港地でも移動中でも満喫できます。
気候も穏やかで、海も比較的静かで揺れも少ないため、船旅が初めてで不安がある方も安心して乗船できるでしょう。

クルーズが最も効率的な旅の手段となる場所は他にもありますが、観光地の満足度、船内から眺める景色など総合的に考えるとエーゲ海が他の航路を凌駕するではないかと私は思います。

大型船はエーゲ海の小さな島にある港に船をつけられないので、乗客は「テンダーボート」という小さな船に乗って港に移動します。

ベニス出港に変化あり!

私たちが乗船した時はベニスの港への大型船の入出港が可能でした。
出港・帰港の際には美しいベニスの運河をゆっくりと航行するため「世界で最も美しい出港シーン」ともよばれる時間を堪能することができましたが、景観や歴史的建築物保護などの理由から現在は重量2万5000トン以上、長さ180メートル以上などの条件に該当する船は運河に入ることを禁止されてしまいました。

コスタ・フォーチュナ号では規定を大幅に超える大きさのためベニスに入出港できなくなりましたが規定のサイズ以下のクルーズ船であれば運河の航行が許可されていますのでぜひ一度はベニス発着の航路を経験していただきたいです。

美しいベニスの街並みが一望できます。

エーゲ海にはまだまだたくさんの島々があり、各船会社は様々な航路を提供しています。
どの航路に乗船しても満足度は大変高いと思います。

日程とどんなサービスを受けたいかで船を決めたら楽しい旅はもう確約されたも同然。
クルーズの魅力を全方向から体験していただけると思います!

メンバープロフィール

くぼこまき
くぼこまき
早稲田大学を卒業後、㈱三越に入社し結婚を機に退職。その後、ソニー㈱、ソニーマーケティング㈱にて、WEB関連の業務を担当。現在は、フリーのイラストレーターとして活動中。クルーズ旅行が趣味で、多くの時間を船上にて過ごす。
2014年3月「おトクに楽しむ豪華客船の旅 クルーズはじめました!」を出版。話題の本として、テレビやラジオに取り上げられる。
2019年に続編の「おトクに楽しむ豪華客船の旅 クルーズハマりました!」が出版され、たちまち増刷となる。本や日本全国での講演会、メディアなどを通して全国にクルーズ旅行の楽しさを発信するなど、多方面で活躍中。2021年「理系夫のみるみる片付く!整理収納術」を出版。
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