【おとなの美食クルーズ】気品あふれるクラシカル船「レガッタ」

2024年10月31日、神戸港にやってきたクルーズ船「レガッタ(Regatta)」。オーシャニアクルーズのフラッグシップ船として多くの人を魅了しながら、20年以上にわたり愛されて続けている客船の見学会に参加しました。

オーシャニアクルーズ「レガッタ」とは


2002年創業の「オーシャニアクルーズ(OCEANIA CRUISES)」から、2003年に第一船として登場した「レガッタ」。通常、ラグジュアリー・プレミアム・カジュアルの3クラスに分けられるクルーズ船ですが、レガッタはプレミアムの中でも上級であるとされる「アッパープレミアム船」として知られており、乗客約670名に対しスタッフは400名以上と手厚いパーソナルサービスを受けられるのが特徴です。


華やかで上品な装飾が施された船内。2019年に改装されているので、古めかしさは感じさせないと同時に、どこか懐かしい時代の航海を彷彿させるようなクラシカルさも漂っています。


数々のアートはどれもインテリアデザインと見事に調和し、上質な空間をさらにアップグレードしています。なかにはピカソの作品もありました。

また、特筆すべきなのは「船内でまとう服装」について。ある程度ラグジュアリーな船旅では、シーンごとにドレスコードが設けられていることが多く、ときにはタキシードやイブニングドレスが必要となるのが一般的。しかし、レガッタでは「カントリークラブカジュアル」と呼ばれる親しみやすいファッションを推奨しています。馴染みのある言葉に変換すると「きれいめカジュアル」といったところでしょうか。自分らしい日常のファッションを取り入れながら、リラクシングな洋上の旅を送ることができるでしょう。

「洋上最高の美食」を謳うダイニングセレクション

オーシャニアクルーズが掲げる食体験のテーマは「洋上最高の美食」。レガッタはスモールシップでありながら、2名のマスターシェフが監修する4つのスペシャリティレストランに、8つのラウンジ&バーを備えています。

もちろん食材にもこだわり、たとえばロブスターはカナダ・ノバスコシア州から、バターはフランス・ノルマンディ地方から取り寄せているそう。全てのスペシャリティレストランが追加代金不要で利用できるのもポイントです。

そんな美食客船のダイニングを、一部ご紹介します。

グランドダイニングルーム


「グランドダイニングルーム」は、船内でもひときわ華やかなメインダイニング。朝、昼、夜と一日を通して日替わりのメニューが提案され、前菜やディナーメインディッシュの選択肢は10種類以上。ヘルシーなベジタリアンメニューもそろい、長旅でも飽きのこない工夫がなされています。


ときには寄港地の新鮮な食材を取り入れ、その土地ならではのメニューを味わえる日も。約300シートと乗客定員の半数近い座席をカバーしているので、予約不要のフリーシーティング制でも満席になる心配は殆どないそうです。

ポログリル


革張りの椅子が重厚感を感じさせるシックな店内で、極上のステーキを堪能できる「ポログリル」。USDAプライム認定のブラックアンガスビーフを最低でも25日間熟成させるというローストビーフは、一度は食べてみたい同店の名物。

また、ビーフの上にロブスターがのった「サーフ&ターフ」は、同社ジェネラルマネージャーのイチオシ。肉料理だけでなく、新鮮なシーフードも楽しめます。

トスカーナ


イタリア中部の地名が冠された「トスカーナ」は、その名の通りトスカーナ料理を取り揃えたイタリアンレストラン。現地の家庭料理をベースにした本格的なイタリア料理を味わえます。


ゲストをもてなすのは、ヴェルサーチェの食器で彩られた華やかなテーブルセッティング。


フルコース料理をいただくラグジュアリーな場でありながら、どこかリラックス感も漂う店内。海が似合う爽やかなインテリアデザインです。

テラスカフェ


朝から夜までブッフェメニューが並ぶ「テラスカフェ」。リゾート情緒ただようテラス席では、心地よい風を浴びながらカジュアルに食事を楽しめます。


国際色豊かなメニューには寿司や刺身も含まれるので、日本人にとっても嬉しい場所。ブッフェといえども美食客船らしい上質な味わいは、レガッタでのダイニング体験を底上げしてくれるでしょう。

バリスタス


「バリスタス」は、オーセンティックなクラシカルさを感じる珈琲バー。バリスタが淹れる本格的なコーヒーに、ペストリーやサンドイッチ、自家製のビスコッティなどが並びます。

ホライズンラウンジ


「ホライズンラウンジ」では、毎日午後4時からアフタヌーンティーが開催されます。弦楽の生演奏が響くなかで味わう作りたてのフィンガーフードやスイーツは、優雅な午後のひとときを約束してくれるはず。また、午後6時からはバンド演奏が始まり、ナイトモードへと切り替わります。


窓の外には寄港地の景色が。この日は神戸港に停泊中。あいにくの天気でしたが、日が暮れる頃には美しいハーバーの夜景に照らされたことでしょう。

ウェイブスグリル


プールのそばに位置する「ウェイブスグリル」は、アメリカンなカジュアルダイニング。ハンバーガーやフォカッチャに、自家製のシャーベットやオーダーメイドのホットファッジサンデーなど、お昼にぴったりのメニューがそろっています。

陽気でヘルシーな船内ライフ

レガッタには、クルージングをさらに濃密なものにしてくれる多彩な施設がそろっています。

格別に美しいライブラリー


約2,000冊もの書籍が並ぶライブラリーは、洗練されたレガッタのなかでも、ひときわ美しく特別な場所。2019年に改装された同船で唯一、以前の姿のまま残されている空間です。


足を踏み入れると同時に、ぐるりと見渡したくなる優美な空間。重厚感のある家具にファブリック、鮮やかなデザインの天井、散りばめられたアートが織りなす英国風の図書館で過ごすひとときは、とっておきの時間になることでしょう。

ウェルネス施設


暖かいエリアの船旅に欠かせないプールのエリア。映えるブルーのパラソルがクルーズ気分を盛り上げます。小型船ながらリクライニングチェアの数は多く、のびのびと寛げそう。


日差しを浴びたら、「ウェイブスバー」のカクテルやビールでクールダウンがおすすめ。


旅を快適に続けるためにも、健康であることは大切です。「フィットネスセンター」にはハイスペックなトレーニングマシンが並び、フィットネスクラスやパーソナルトレーニングも用意されています。また、屋外にはランニングトラックやミニゴルフコースも。美食船だからこそエクササイズで体のバランスを保ち、ヘルシーな旅を意識してみては。


ときにはボディセラピーやフェイシャルスパで、とことんリラックスしてもよいですね。多数のメニューがそろっているので、自分好みのものが見つかりそうです。


船内には美容院も併設。ケラスターゼを使用したヘアトリートメントや、マニキュア&ペディキュアサービスも受けられます。

エンターテインメント&ショップ


ダンスフロアやステージを有する「レガッタラウンジ」では、歌や楽器演奏、コメディやマジックなどのショーを開催。また、ポーカーやブラックジャック、スロットマシンなどが楽しめるカジノもあります。


ショーウィンドウにジュエリーが飾られた高級感あふれる「ブティック」も必見。有名ブランドのアパレルや香水なども免税価格で販売しています。

今後も目が離せないオーシャニアクルーズ


現在、7隻の客船が世界600以上の港を巡っているオーシャニアクルーズですが、2025年7月には8隻目に当たる「アリューラ」の誕生が確定しているほか、さらに2隻を2029年までに納入すると発表しています。

次の船旅では、洗練された空間と「洋上最高の美食」がもたらす豊かな時間に、身を預けてみませんか。

取材協力:オーシャニアクルーズ

メンバープロフィール

其田 雪花
其田 雪花
ライター。大手旅行会社や外資系ラグジュアリーホテル、広報職に勤めた過去の経験を生かし、旅、ホテル、空港、グルメなど、観光業界にまつわる記事の取材・執筆を複数メディアで行っている。また、企業のプレスリリース執筆や公式SNS運用にも従事。未知の場所でまだ見ぬ景色に刺激を受けることこそ旅の醍醐味とも言えるが、馴染みのあるお気に入りの場所をリピートするのも好き。とくにハワイと韓国には何度も訪れている。兵庫県在住で神戸港が身近にあることが、クルーズに興味を持ったきっかけ。

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