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2022年の「エブリマ」就航以来、世界中で話題を集めている『ザ・リッツ・カールトン ヨットコレクション』その第3弾として2025年にデビューした最新ヨット「ルミナーラ」に、香港からベトナム(ホーチミン)を巡る7泊8日の航路で乗船しました。
これまでの賑やかな「クルーズ旅」とは一線を画す、まるで上質なホテルがそのまま海を移動していくような、極上の空間とサービス。その心地よさの理由を紐解きます。
理由1:カジノやシアターを排し、客室のゆとりへと充てた「引き算の設計」
ルミナーラに一歩足を踏み入れてまず感じるのは、良い意味で「船らしさ」がないことです。カジノや巨大なシアターといった、従来の大型客船にある施設をあえて作らず、そのスペースをすべてゲストのプライベート空間へと充てています。
木の温もりに包まれる安心感

船内のインテリアは木目調の質感がベース。モダンで洗練されたデザインの中に木の温もりが溶け込んでおり、大人の別荘に招かれたような落ち着きがあります。吹き抜けの階段やデッキからは心地よい海風を感じられる一方、エレベーターには最先端のタッチパネルが導入されるなど、設備はどれも最新でスマートです。
ゆとりを感じる、シグネチャー・スイート客室



陸上のリッツ・カールトンの客室に比べてコンパクトに思えるかもしれません。しかし、実際に過ごしてみると、その巧みなレイアウトによって開放感があります。プライベートテラスも広いです。
寝室とリビングを扉一枚で完全に仕切れるため、同行者とのお互いのプライバシーが保たれ、夜もよく眠れます。スーツケースを2人分広げても余裕があり、ウォークインタイプで収納力も抜群。荷物をすべて仕舞い込めるため、自室のようにすっきりとくつろげます。
さらに、バスルームにはバスタブと、独立シャワールームを完備。洗面台もダブルシンクです。アメニティはリッツ定番の「ディプティック」、ドライヤーは「レプロナイザー」のハイスペックモデルが置かれており、ディテールまで妥協がありません。
理由2:好きなものを好きなだけ楽しむ、オールインクルーシブの美食

船内にビュッフェはなく、趣向の異なる5つのレストラン(1つは有料)があり、どこを選んでも素晴らしい食事が待っています。キャビア、ロブスター、和牛といった食材が贅沢に使われ、一度の乗船では食べきれないと感じるほどメニューが豊富です。
個性豊かなアラカルトレストラン
シーフード&グリル「ミストラル」/メインダイニング「アズール」










朝・昼・晩とどの時間帯のメニューのラインナップも非常に充実していますが、サラダ、前菜、サンドイッチ&ラップ、パスタ&リゾット、グリル料理(サイドディッシュ)など、迷います。ルミナーラ・トリュフバーガーも気になりつつ、頼み忘れてしまいました。
キャビアを添えた「ロブスターパスタ」は、身がぷりぷりとして濃厚なソースで絶品。また、「チーズとスイカとクルミのサラダ」という意外な組み合わせの一皿は、みずみずしい甘みと絶妙に調和していてすっかり虜になりました。
※サラダのメニューでは、お好みでグリルチキンまたは海老を追加できます。ピザ窯で焼くピザも数種類あり、グルテンフリーの生地や植物由来のチーズへの変更も可能です。という注釈もあるため、遠慮なく頼めます。
アジアン「ハエス ビット」




和食をベースとしたメニュー。キャビアとロブスターをあしらった「ラグジュアリー茶碗蒸し」は、繊細な出汁の風味が効いており、日本の味を素晴らしいクオリティで楽しめます。
中東料理「ビーチハウス」



船上で中東料理は新鮮ですが、上品なスパイス使いでどれも新感覚。鉄板で香ばしく焼かれたとろけるチーズ料理が美味しく、こちらも滞在中にリピートしました。
スペシャリティダイニング「セタ ス ルミナーラ」







イタリアのミシュラン星付きシェフが監修するダイニング。一皿一皿が本当に美しく、洗練されたフルコースを堪能できます。
気分に寄り添ってくれる、柔軟な対応
個人的に最も感動したのが、キッチンの柔軟な対応力です。
今回はスタンド形式のアフタヌーンティーは提供していないとのことでしたが、私たちの会話の流れで即興で3段の「アフタヌーンティータワー」を仕立ててサプライズで用意してくれたのです。こうしたマニュアルに縛られない心意気には脱帽しました。





もちろんラウンジだけでなく、レストランの選択肢も非常に豊富です。自家製のクッキーやジェラート、ソルベといったデザート類をはじめ、エスプレッソやカプチーノなどのコーヒー各種、リラックスできるハーブティーまで、気分に合わせて本格的な味わいを自由に選べます。厳選されたシャンパンや本格的なタピオカミルクティーなど、ドリンクの一杯に至るまでこだわりを感じました。
理由3:ゲストの名前を覚える「ホスピタリティ溢れるサービス」

深いネイビーの船体は、周囲の景観に溶け込みながらも圧倒的な存在感を放っています。外観からもそのゆとり設計が伝わりますが、ハードウェアの豪華さ以上に、スイートアンバサダー(パーソナルコンシェルジュ)のサービスが素晴らしいです。
乗客定員452名に対して、乗組員は374名。ほぼ1対1に近い手厚い比率ですが、決して過剰な接客ではありません。レストランの予約やリクエストなどの連絡手段もWhatsAppを使って直接メッセージができます。
驚くのは、自然にこちらの名前と好みを覚えてくださることです。レストランに行けば「いつものお飲み物でよろしいですか?」と迎えられ、プールサイドに行けば、何も言わずとも新しいタオルと好みの冷たいカクテルが届く。それぞれのお客様に対するリッツ・カールトンのおもてなしの精神が、海の上の隅々まで息づいている、といっても過言ではありません。
理由4:静寂に満ちたパブリックスペース


ルミナーラは、全体的に静かで穏やかです。エンターテインメントやライブの開催時は賑わいを見せる一方、パブリックスペースには社交場となるアートバーや、生演奏を聴きながら過ごせるラウンジがあります。
乗船しているゲストもこのヨットでの過ごし方に慣れているのか、インフィニティプールやジャグジーの周りでも、各々に自由きままに楽しんでいます。この静寂こそが、現代における最も贅沢な時間だと感じられます。
理由5:ホテルファンに嬉しい、マリオット・ボンヴォイのベネフィット
ラグジュアリーホテルブランドとしては、世界初のクルーズラインとなっており、最大のホテルプログラム「マリオット・ボンヴォイ」との連携も魅力の一つです。


香港でのチェックイン待合室に用意された銘菓(龍のひげ飴など)に始まるおもてなしや、客室に用意されたロゴ入りのウェルカムギフト、メンバー限定のプライベートレセプションへの招待など、陸上のリッツと同様の特別感を味わえます。

さらに、このヨットコレクションの乗船がマリオット・ボンヴォイの「宿泊実績」としてカウントされ、ポイントも貯まります。洋上でバカンスを楽しんでいる時間が、そのまま陸上のステータス維持・向上につながるのは、ホテル好きにとって実質的なメリットです。
まとめ:移動のストレスなく、お気に入りのホテルと旅をする



7泊8日を終えて思うのは、ルミナーラでの体験は、いわゆる「船旅好きが好むクルーズ」とは全く別物だということです。
まさに「大好きなザ・リッツ・カールトンがそのまま海に浮かび、移動のストレスなく世界の美しい港へ連れて行ってくれる場所」。客室の機能美や美食にリソースを集中させた潔い設計、そして身軽に過ごせる実用性も備わっています。
「美味しいものを食べて、ただ静かに海を眺め、最高のベッドで深く眠る」
日常から離れてとにかくゆったりと心身を休めたい、リッツの世界観とホスピタリティを愛する人にこそ選んでほしい、最高のスーパーヨットです。


Day1 香港[18:00 出港]
Day2 終日航海
Day3 ハロン湾[08:00 入港 / 22:00 出港]
Day4 終日航海
Day5 ダナン[07:00 入港 / 19:00 出港]
Day6 終日航海
Day7 ホーチミン[08:00 入港]
Day8 ホーチミン[16:00 出港]
※途中下船でしたが、クート島、バンコク、サムイ島、シンガポールと旅路は続きます。





料金目安:2名1室 約500万円(※航路や泊数による。アジア航路は人気で価格も上昇傾向にありますが、代理店サイト等では航路、泊数、予算に合わせて柔軟に検索可能です)
取材協力:個人自由旅行を提供する高級クルーズ&ラグジュアリートラベル専門デスク iCruise
※料金・情報は2026年6月時点のものです。最新情報は公式サイトやメルマガ等をご確認ください。
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