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フッティルーテンで巡るノルウェー大人女子旅。前回の記事ではクルーズの基本情報についてレポートしましたが、こちらの記事では寄港地や船内での楽しみ方を中心にご紹介します。
ノルウェーの沿岸を北上するフッティルーテン・沿岸急行船は、絶景と素敵な街並みの宝庫。
モノトーン好きな旅の同行者と一緒に、街中のモノトーンの素敵な写真スポットを探しながら、女子旅におすすめのたくさんの寄港地を巡ってきました。
ノルウェー南部の大人女子旅おすすめスポット
フッティルーテンはフェリーの役割も果たす船なので、ベルゲンで乗船してからキルケネスで下船するまで、なんと30以上の港に停泊します。
滞在時間は港によってはわずか15分しかないところもあるので、全ての場所で下船し街歩きをすることは不可能ですが、主な街ではもちろん下船して観光に繰り出すことが可能です。
ノルウェーでいちばん美しい町と称される「オーレスン」
ベルゲンを出港し、翌朝到着した最初の寄港地はオーレスン。
オーレスンはノルウェー人がノルウェーでいちばん美しい町と絶賛する街だそう。
街並み散策をしてみると、至るところに「62° Nord」と書かれているのを見かけます。これは北緯62度に位置する街ということ。
オーレスンはアール・ヌーヴォー様式の建築で有名。同行者の建築好きのあゆみさんは、アール・ヌーヴォーとモノトーン探しの散策へ。
私はオーレスンの街と周辺の島々が一望できるアクスラ山へプチハイキング。
今にも沈みそうな太陽ですが、実は正午前なんですよ。北欧の冬の日照時間は極めて短い。
その後はカラフルなアール・ヌーヴォーの街並み散策へ。
同じ街なのに二人ともやりたいことは全く違う。でもこれもあり♪
クルーズ旅は、出港時間までにちゃんと船に戻ってこれたらOKなんです。
ノルウェー第3の都市「トロンハイム」
翌日はノルウェー第3の都市、トロンハイムへ。
トロンハイムはノルウェー王国最初の首都となった街。ゆえに王宮があります。
黄色の壁がかわいらしい木造の王宮でした。
トロンハイムで忘れてならないのはニーダロス大聖堂。️
ノルウェー最大の大きさを誇るゴシック建築の教会であり、この教会があることでトロンハイムは聖地と考えられています。
こちらの写真はニーダロス大聖堂へ行く道中みつけたかわいいお店。
メルヘンチックな白壁が素敵で、この日のモノトーンファッションにピッタリ。
フッティルーテンのターミナルからトロンハイムの中心地へ向かう際、必ず渡るニデルヴァ川。
川に反射するカラフルな木造建築もトロンハイムの象徴的なスポット。リフレクションで撮るのがおすすめです。
ニーダロス大聖堂や中心地まではターミナルから徒歩約15分かかりますが、船の到着から出航までわずか3時間なので、遅れないようにお気をつけくださいね。
寄港地情報【トロンハイム】
フッティルーテン北行き(冬ダイヤ) トロンハイム到着9:45 出港12:45
滞在時間わずか3時間
ついに北極圏突入!…って何があるの?
トロンハイムを出航し、翌朝、北緯66°33′、ついに北極圏に突入しました。
船はひたすらフィヨルドを北へ北へ進みます。
この日に北極圏に突入するとは事前に聞いていたのですが、海上なのにどうやってその場所がわかるのだろう?と思っていました。
朝7時半すぎ、北極圏突入の瞬間に船の汽笛が鳴り響き、その時見た風景がこちらです。
地球儀のモニュメントが設置されていました。
ベルゲン、オーレスン、トロンハイムまでは晩秋でしたが、北極圏へ入るとさらに冷え込みを感じます。
なのにフッティルーテンでは北極圏突入を祝うセレモニーがデッキで行われるとのこと。
このセレモニーにはなんと船のキャプテン(左の方)が登場します!なので、もう一大イベントなんですよ。
なぜか氷が大量に用意され、クランベリーワインがまるで教会の聖餐式のようなグラスに入れられ、準備完了!?
そして音楽が流れる中、海の神様ネプチューンが現れます。
ネプチューンが笛を吹き鳴らすとセレモニーがスタート。真ん中に1個だけ用意された椅子にクルーズ客の1人が座ると…
なんと!!ネプチューンが背中に氷を流し込んでくれます!その氷で冷えた身体をワインをグイッと飲んで温めたら北極圏突入が認められた人になる、というセレモニーなのです。
もちろん、チャレンジするかしないかは自己判断。
体験してみたいチャレンジャーな私は、もうやるしかないでしょう!?ということで冷え込みを感じるデッキで体験してみたら、氷でパンツまで濡れてしまいました!
という訳で先ほどの手袋に乗せた氷の写真は、ネプチューンが私の背中に入れた氷でした。
ちなみにこの日の夜、お部屋に北極圏突入証明書が届けられていました。
この証明書はネプチューンによる儀式を受けなくても頂けます。
でもやはり、経験に勝るものはないですよね?
オーロラ鑑賞は船上デッキから?!
私がフッティルーテンのノルウェークルーズに惹かれた理由、それはオーロラが夜空に出現すると、船内にそれを知らせるアナウンスが流れること。
通常のオーロラ鑑賞だと、寒い中見えるかどうかもわからないのに何時間も外で待ってないといけないですよね。
それが、船の中なら、まるで通過10~15分程前になるともうすぐ明石大橋を通ります〜瀬戸大橋を通ります〜とアナウンスされる瀬戸内海クルーズのように、オーロラアナウンスが流れるんです。
これを体験してみたかった!
私は関西出身で、瀬戸内海クルーズは何度も体験したので、何度も橋の下をくぐり何度も橋を海上から見てきました。
ちょっと違う何かを体験したい!と思っていたところ、知ったのがフッティルーテンのオーロラアナウンスでした。
今回、トロルフィヨルドを通過中、うっすらと夜空にモヤのような…でも明らかにモヤではないよねという白いオーロラが!
カメラのレンズを通して見てみると、よりはっきりとグリーンがかっているような…。
残念ながら夜空に浮かぶカーテンのようなオーロラは見えませんでしたが、それでも何時間も寒い中、外で待つことなく、アッツアツのフィッシュケーキ(ハンペンみたいなもの)を食べながら少し待っただけで、オーロラを見ることができました!
瀬戸内海クルーズを体験したことがあるそこのアナタ、次はオーロラアナウンスを体験する番ですよっ!
(自然ものなので、見られるかどうかは天候によります)
ちなみにフッティールーテンでは、10月〜3月の間にノルウェー沿岸を片道ではなく往復で乗船した場合、万が一オーロラが見られなかったら次回無料クルーズにご招待!という「オーロラ・プロミス・キャンペーン」が行われています
季節は冬へ。大人女子旅はまだ続く
北極圏で最初に降り立った寄港地はボードーです。
ロフォーテン諸島への玄関口「ボードー」
ボードーは、バイキングで知られるロフォーテン諸島への玄関口の街。
下船した途端、風が強くて冷たくて、ノルウェー南部とは明らかに異なる気候を感じました。
季節は晩秋から冬へ。わずか1週間の乗船で季節の移り変わりを体験できるのも、11月上旬のクルーズ旅ならではです。
こちらの建物はノールランド博物館。ノルウェー北部の生活様式や北部の先住民サーメの人々に関する展示が行われている博物館です。
黄色と緑のコントラストを意識し、ダウンコートを脱いでみましたが寒かった…。
寄港地情報【ボードー】
フッティルーテン北行き(冬ダイヤ) ボードー到着12:40 出港15:00
ノールランド博物館へは港から徒歩10〜15分
「スヴォルヴェル」でアイスバー体験
この日の夜はさらにアイスバーを体験したくて、船の停泊時間わずか30分の中、スヴォルヴェルの港からすぐのアイスバーを訪れました。
バーの入口は至って普通なのですが、エントランスフィーを支払い、専用のガウンをコートの上から羽織り、いざ入場してみると何もかもが氷。
まるで雪祭りに来たかのよう!️バーカウンターも椅子もオブジェも全て氷で作られていました。
いただいたクランベリーワインは、ちゃんとした(?)グラスの上に氷のグラスという二重構造。
水道水が美味しく飲めるノルウェーなので、氷のグラスもガリガリ食べてみたら、クセがなく美味しい!
到着から出港まで時間が短いので、ゆっくり過ごせる訳ではないですが、冷え冷え空間なのでちょうど良い滞在時間かもしれませんね。
寄港地情報【スヴォルヴェル】
フッティルーテン北行き(冬ダイヤ) スヴォルヴェル到着21:00 出港22:00
MAGIC ICE LOFOTENへは港から徒歩1〜2分
見どころいっぱいの「トロムソ」
スヴォルヴェルを離れた翌日はついに北緯70度に位置する北極圏最大の街、トロムソに到着しました。
トロムソはトロムソ島とノルウェー本土側の2つのエリアに分かれており、その間がトロムソ橋で結ばれています。
フッティルーテンのターミナルはトロムソ島側にあり、有名な北極教会や教会の向こうにそびえる山、ストールシュタイネンはノルウェー本土側に位置します。
下船したのは14時過ぎ。なのにもう夕暮れ!
ヨットハーバー周辺にはレストランやお店が立ち並んでいました。
トロムソでは今回一緒に乗船したMaRiさんと街歩き。
ローカルしか知らないような街を見下ろせる高台を、Googleマップで見つけたので行ってみたところ、そこはトロムソの街がキラキラ輝いて見える素敵スポットでした。
この穴場スポットをはじめとした、フッティルーテンで見られる絶景については、MaRiさんの記事に詳しく載っていますのでご参照ください。
参照記事:【フッティルーテン】ノルウェー沿岸の寄港地を巡る絶景旅
旅はどこへ行っても基本は歩くこと。
こちらは20世紀前半に建造されたノスタルジックな木造の低い建物が並ぶ歩行者天国、ストルガータ通りです。
付近には人が絶えない人気のバーがありました。
ストルガータ通りから1ブロック向こうの大通りへ出てみると、一際キラキラ輝いて目立つ建物が。
中に入ってみると本屋ではなく、なんとトロムソ図書館!こんなスタイリッシュな図書館、さすが北欧ですよね。
さらにストルガータ通りをそのまま真っ直ぐ歩くと、フッティルーテンのトロムソ本社があります。
寄港地情報【トロムソ】
フッティルーテン北行き(冬ダイヤ) トロムソ到着14:15 出港18:30
中心地のストルガータ通りへは港から徒歩5〜6分
このクルーズの大きな魅力の1つ「ホニングスヴォーグ」
トロムソを離れた翌日はホニングスヴォーグへ。ここまで北上すると辺り一面雪景色!
フッティルーテン最大の魅力はフィヨルドやオーロラの織りなす絶景ですが、次の魅力はヨーロッパ最北端、ノールカップにラクラク行けること。
陸路で行こうとすると、ヘンピなところにあるので行きにくいんです。
帰国後、私は昔フッティルーテンの乗船経験があるという方に出会ったのですが、その方はノールカップへ行くため、トロムソ〜ホニングスヴォーグの区間だけフェリーとして乗船したと仰ってました。
いざ、到着するとそこは高さ307 mの断崖。
道中はクルーズ客を乗せた観光バスしか走っておらず、もちろんすれ違う車もなく、ただただ一面真っ白な雪景色が広がっていました。
ここにノールカップがなかったら、降り立つことは絶対にないだろうと思う極地。
街の産業は漁業ですが 、荒波で昔は海に出たら5人に1人は帰って来られない程だったそう。
極地を目指して旅すること。
そしてこんなところまで来て、白黒スポット探しをモノトーン好きなあゆみさんとすること。
こんな自分たちならではの楽しみ方をするのも、旅の醍醐味ですよね。
黒のダウンコートではどうしても映える写真が撮れず、マイナス1~2度の中、ダウンを脱いで交換し、こちらの撮影を敢行しました!
寄港地情報【ホニングスヴォーグ】
フッティルーテン北行き(冬ダイヤ) ホニングスヴォーグ到着11:15 出港14:45
港からノールカップまでバスで30〜40分
船のエクスカーションを利用(約15000円)
ついに下船!「キルケネス」でスノーホテルに宿泊
そしてホニングスヴォーグを離れた翌日は、ついに北行き航路終着のキルケネスに到着しました。
今回私たちはキルケネスで下船しましたが、フッティルーテンはここで南行きベルゲン行きに進路を変更します。
街の人口は3000人。
ここが本当に北極圏かと思うほど、栄えた街であることにまず驚きました。
キルケネスの街には信号がありません。その理由は、寒い冬の移動手段がスキーだから!
スキーでの移動風景を見てみたかったのですが、11月上旬ではまだ早かったようで、あいにく見ることはできませんでした。
小さな街なので観光スポットは多くありませんが、かわいいなと思ったのはキルケネス教会。
港から徒歩10分ぐらいで到着します。
キルケネスとは「教会の岬」という意味。つまり白壁のこちらの教会が街の名前の起源なんです。
キルケネスでいちばんの魅力は、今回滞在したスノーホテル。
ここに滞在することが20代の頃からの夢だったという、あゆみさんの夢を叶えることができました!
お部屋で最後のモノトーンタイムです。
今回私たちはロッジに滞在しましたが、氷で作られたアイスホテルに滞在することもできます。
氷の部屋!氷のベッド!そこに毛皮の布団。旅の思い出にいかがでしょうか?
ちなみにフッティルーテンのキルケネスでのエクスカーションとして、このホテルのすぐそばからたらば蟹の漁体験に参加することができます。
広いホテルの敷地にはハスキー犬がたくさん!
今回は雪の状態が整っていないとのことでまだ行われていませんでしたが、もう少し寒くなると犬ぞりツアーも楽しめますよ。
寄港地情報【キルケネス】
フッティルーテン北行き(冬ダイヤ) キルケネス到着9:00 出港12:30
フッティルーテンで一生の思い出になる旅を
最後に…
世界でいちばん美しいと呼ばれるクルーズ船、フッティルーテン。
今回私たちは11月に乗船したので晩秋から真冬を1週間で体験しましたが、夏はミッドナイトサンの白夜を、10月〜3月の間は美しいオーロラウォッチングを船上から体験することができます。
北のキルケネスから南下してみるのも楽しそう。1週間ではまだまだ見所は体験し尽くせません。
移りゆくフィヨルドの絶景に感動し、おいしい食事に舌鼓。
私たちのようにモノトーンスポットを探してみるのも楽しみ方の1つ。
楽しみ方はあなた次第。
一生の思い出になる旅を演出してくれるはずですよ。
取材協力:フッティルーテン
メンバープロフィール
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最強の笑顔で旅する引き寄せトラベラー、トースト女子。渡航国数は40ヵ国。
2018年11月~2019年元旦、休職し在職のまま前代未聞と言われながら有給休暇を使用し、2か月で世界一周をする。世界一周中は乗船の2年前から乗りたいと豪語していたクルーズ船に乗船する機会を2度も引き寄せる。(1回目セレブリティ、2回目セレブリティ下船の2週間後にカーニバル) 又、世界一周中は世界中の人から笑顔がステキと褒められ、笑顔は最強ということに気付く。
灼熱の南国を中心に世界一周した為、帰国時は焦げパンの如く真っ黒だったが、真冬の日本で黒さが薄れ、焦げパン女子からトースト女子となる。
現在はマイレージにてビジネスクラス世界一周、ファーストクラス世界一周を目論み、パーマネントトラベラーを目指している。