クルーズ界有数の美食客船「オーシャニア・リビエラ」で叶える至極の旅

近頃、ますます人気が高まっているクルーズ旅行。日本に寄港する外国客船が増える中、2024年4月、横浜新港ふ頭客船ターミナルでオーシャニア・クルーズの客船「オーシャニア・リビエラ」の船内見学会が開催されました。

海外渡航歴は200回超え、世界各国のホテルや食に関するライター歴約10年の大の旅好きの筆者ですが、クルーズ旅とは縁がなく、価格が高い、船酔いする、ご年配向けの旅スタイルなどと偏見を持っていました。しかし、百聞は一見に如かず。たった一度の乗船、10日間のクルーズ旅で考えがガラリと変わりました。船内見学会参加は今回で5隻目。まだまだクルーズ初心者ですが、次に乗りたいクルーズ船を決めるために日々アンテナを張っています。

数あるクルーズ客船の中でも、プレミアムな体験とコストパフォーマンスの良さが人気のクルーズ会社「オーシャニア・クルーズ」。本記事ではオーシャニア・リビエラの船内施設やその魅力をクルーズの基礎解説を交えながらレポートします。まだクルーズ旅に出たことがない方、ラグジュアリー旅が好きな方はぜひ今後のクルーズ旅にお役立てください。

オーシャニア・クルーズってどんな会社?


高級でありながらも、リラックスした雰囲気のクルーズ体験を提供するために2002年に誕生した「オーシャニア・クルーズ(Oceania Cruises)」。プレミアムなクルーズ体験をカジュアルに楽しむことができるのが特徴です。

ラグジュアリー船の定番でもある、フォーマルドレスコード。普段あまりロングドレスやブラックタイなどに親しみがない日本人にとっては、どんな服を用意しよう…と旅のハードルが上がってしまうことも。オーシャニア・クルーズが掲げている「カントリークラブ・カジュアル」は、上質な空間でリラックスした装いで過ごせる、居心地が良いクルーズライフを叶えてくれることでしょう。

本社をアメリカ・マイアミに構え、現在では同国のクルーズ界大手の「ノルウェージャン・クルーズ・ライン・ホールディングス(Norwegian Cruise Line Holdings)」傘下となっています。2025年就航予定の新造船オーシャニア・ヴィスタにも注目です。

オーシャニア・クルーズ3つの特徴

ラグジュアリーな小型客船

世界で400隻近くあると言われるクルーズ客船。船内施設やサービス、料金によって主に「カジュアル」「プレミアム」「ラグジュアリー」の3つに分類されます。その中でオーシャニア・クルーズが位置するのはプレミアムの中での上級。「アッパープレミアム客船」として知られています。

ラグジュアリー客船は小型船が多く、オーシャニア・クルーズが運行する船も3〜6万トンクラスの小型客船です。大型船では訪れることができない、独特で魅力あふれる寄港地へのアクセスができるのも特徴です。

唯一無二の旅行体験

船内そして寄港先での体験、その両方がクルーズ旅行の醍醐味です。オーシャニア・クルーズは小型船を運行するからこそ寄港地の選択肢も多く、他では絶対に経験できないようなエクスカーション(寄港地観光)にも力を入れています。

オーシャニア・クルーズの寄港地ツアーは、なんと8,000通り以上の選択肢が用意されているのをご存知でしょうか。一般の旅行ツアーでは実現できないような地元の漁師、農家、職人との貴重な交流体験や、その土地ならではの料理体験や本場の名物料理を味わうものなど、他と差別化された寄港地体験が用意されています。

「美食客船」として知られる洋上最高の食体験

オーシャニア・クルーズの特徴はなんと言っても「食」。クルーズ業界でもいち早くスターシェフとのコラボレーションを実施するなど、船内ダイニングの評判が非常に高く、業界随一の食体験が叶います。

「洋上最高のレストラン」と言われる背景には、三代に渡るフランス大統領料理人として活躍した伝説のシェフ、ジャック・ぺパン氏によるディレクションの功績が挙げられます。航海の間、毎日利用する船内レストラン。クルーズの満足度に直結する食事は、クルーズ選びのキーポイントとも言えるでしょう。

オーシャニア・リビエラの船内見学レポート


オーシャニア・リビエラは、オーシャニア・クルーズの66万トン、625室を備えるクルーズ客船です。

私自身がクルーズ船を比較するときに、注目する一つが船内クルーの数。オーシャニア・クルーズの場合、乗客定員1,250名に対して乗員は800名。その一つは比率はなんと約1.5:1と高く、ホスピタリティーに長けたクルーによるパーソナライズされたサービスが受けられるのも人気の秘訣です。

2022年に改装したオーシャニア・リビエラの客室


船旅をより上質なものにアップデートするプロジェクト「オーシャニアネクスト」の一環で、2022年12月に内装の雰囲気を一新。その見た目は、新造船と遜色ない洗練されたものになりました。


グレーを基調としたモダンなベッドサイドや、大理石調のバスルームデザインなど、上質な雰囲気の客室では高級ホテルやそれ以上の快適さを提供する優雅な船旅が約束されています。


オーシャニア・リビエラを見学して気づいたのは、バスタブ付きの客室の多さ。欧米のクルーズ人口に合わせて、各社シャワーのみという客室が多い中、お部屋でゆっくり湯船に浸かれるのは嬉しいですよね。(シャワーしかない場合は、ジャグジーを利用して疲れを取るのがおすすめです。)


クルーズ旅行を満喫するなら、客室から朝日やサンセットも望むバルコニー付き客室を予約しましょう。より優雅で快適な滞在を求める方には、スイートルームも選択肢に。スイート以上になると、ソファとローテーブルのほかにちょっとした食事も取れるテーブル、収納も多く広々としたバスルームも完備しています。


客室内に設置された瓶に入ったお水や、繰り返し利用できる客室設置のステンレスウォーターボトルからは環境配慮への取り組みも伺えます。オーシャニア・クルーズの場合、船内でのお水は無料。アメニティの水筒を上手に活用して過ごせるといいですね。(カジュアル船やそれ以外でも、お水を含め飲み物は有料であることがほとんどです。)

「洋上の最高級レストラン」船内グルメを詳しく解説


オーシャニア・リビエラをはじめとするオーシャニア・クルーズを語るのに欠かせない「食」についてご紹介します。

「クルーズはオールインクルーシブでコスパがいい!」など耳にしたことがあるかもしれません。ですが、実際には船内でいろいろと追加料金がかかるもの。

食事に関しては「メインダイニング」と呼ばれる毎日食事のコースが用意されている指定レストランのほかに「スペシャリティレストラン」と呼ばれるレストランが複数あります。それらを利用するためには一人あたり約30~40USDの「カバーチャージ(追加料金)」を支払って利用することがほとんです。

ですが、なんとオーシャニア・リビエラをはじめとするオーシャニア・クルーズはこのカバーチャージが無料!乗船中何度でもスペシャリティレストランを利用することができます。

また、通常クルーズ船のメインダイニングは席が決まっており毎日固定されていることがほとんどですが、オーシャニア・クルーズは座席が自由のフリーシーティングのため、毎日好きな座席で異なる景色を楽しむことができます。


船内は全8つのレストランのほか、ティーラウンジやバーなどもあり、飽きることはありません。

メインダイニングのほか、フレンチ、イタリアン、ステーキ、アジアンフュージョンなど5つの各スペシャリティレストランで幅広いジャンルを味わえます。これらが無料で利用できるのも、まさに食に特化したオーシャニア・クルーズならではです。


5歳と2歳の小さな子供がいるママ目線で各レストランを見学した際に、利用したいと思ったのがプライベートダイニング「プリベー」。


最大10名で利用できる個室では、追加の個室利用料300ドルだけで隣接する正統派イタリアンレストラン「トスカーナ」またはステーキハウス「ポログリル」のお料理を味わうことができます。スペシャリティレストランはすべて無料なので、かかるのは個室料のみというのにも驚きです。

ワイン好きな方には「ラ レゼルブ」へ。ワイン愛好家に人気の雑誌『ワイン スペクテーター』とコラボレーションした食事にぴったりなワインペアリングを楽しめます。(※有料)


船内見学会中、乗船日だったこともありウェルカムランチビュッフェが賑わいを見せていました。好みのパスタをカスタマイズできたり、ブイヤベースなどはスタッフがよそってくれるタイプです。ピンチョスも美しく、ビュッフェでこれならレストランはどれほどのものなのか期待値が高まりました。

オーシャニア・リビエラの贅を尽くした船内施設の数々

小型船といえど、客室やレストラン以外に航海を楽しむための施設が多数揃っています。

クルーズ船といえば屋上デッキのプールやジャグジー。


プールサイドのデッキチェアにはどれもタオルがかけられていて、行き届いたサービスが垣間見えます。


オーシャニア・クルーズの客船はどれも料理が美味しいので、つい食べ過ぎてしまうことも…そんなときには船内ジム施設や、スパでの自分磨きの時間も大切に。


船内は高級感あふれる造りで、各所に飾られた絵画や調度品にも注目です。


映画『タイタニック』を彷彿されるメイン階段は、フォトスポットにもなっています。


ライブミュージックを楽しめる船内には、スタインウェイ&サンズとダコタ・ジャクソンとのコラボレーション仕様の特別なピアノも。

もう迷わない!初心者にも嬉しい予約特典「simply MORE」

クルーズ旅行を初めて予約するとき、プランや料金の複雑さに困惑してしまった私。通常クルーズ代金のほか、船内チップ、港湾税、船内では飲み放題のためのドリンクパッケージやWi-Fi、場合よってはスペシャリティレストランのカバーチャージなど、追加でいろいろと費用が発生することもあります。そのため総額が分かりにくいな…というのが個人の感想でした。

しかし、そんな悩みを払拭する新料金プランが誕生。オーシャニア・クルーズが業界で初めて導入する、新たなお客様体験「simply More(シンプリーモア) 」では、さまざまなサービスが無料特典として付与されることで、まさにオールインクルーシブな旅が楽しめるようになりました。

simply Moreに含まれる特典内容
①寄港地観光クレジットの付与$400~$1,400(1室につき)※プランにより条件あり
②ランチやディナーのレストランでシャンパン、ワイン等も無料で楽しめるハウスドリンクパッケージ 
③スペシャリティレストランを何回でも無料で利用可能
④船内の無料無制限 WiFi(※1室2デバイスまで)


※各種特典は、2名1室を基準に付帯(旅行代理店やプランにより異なりますので各自ご確認ください)

オーシャニア・クルーズの旅行はほどんとが10日間以上のものばかり。その場合、船内でも飲み物やWi-Fiなどが事前に料金に含まれているとお得感もあります。コストパフォーマンスがいい!と言われるのにも納得です。

2025年オーシャニア・リビエラ運行カレンダー

世界各国で運行するオーシャニア・リビエラをはじめとするオーシャニア・クルーズ。残念ながら、見学したオーシャニア・リビエラの年内の日本発着クルーズはありません。(オーシャニア・レガッタは2024年10月29日から16日間の東京〜シンガポールクルーズあり)

ですが、2025年はフライ&クルーズ(飛行機で出発地に渡航し、乗船)を含め日本に寄港するクルーズ乗船機会が多数。日本関連クルーズのみ抜粋して表にまとめてみました。

2025年 オーシャニア・クルーズ運行情報(抜粋)

2025年1月2月3月4月5月
REGATTA京都〜東京 5月8日(14日間)
東京〜香港 5月22日(12日間)
RIVIERA香港〜東京 1月27日(18日間)東京〜シンガポール 2月14日(24日間)香港〜東京 3月21日(11日間) 東京〜東京 4月1日(12日間)
東京〜東京 4月13日(12日間)

予約もどんどん埋まってきているそうなので、気になる方はお早めに。

オーシャニア・リビエラはこんな人におすすめ!

船内見学レポートを中心に、オーシャニア・クルーズのサービスや特徴をご紹介しました。実際に見学をしてみた正直な感想は、大人の休暇にぴったりの優雅なクルーズ旅。個人的には(子連れ旅としてではなく)、大人だけ船内と寄港地でのとことん食体験を満喫したいと思いました。

船内施設にキッズクラブをはじめとする子供向けのエンターテイメントは少ないこと。また、小さな子ども連れの場合は自分自身がコース料理をゆっくり味わえるかな、という不安を少々感じたのも理由の一つです。寄港地体験も、食に特化した洗練されたものも多く、きっと大人の満足度は高いでしょう。

・カジュアル船よりはラグジュアリーなクルーズ旅を求めている方
・安さではなく、コストパフォーマンス重視の方
・正装はせず、自分らしく自由に船内でくつろぎたい方
・旅先、寄港地での体験を重視している方
・食にこだわりがある方
・クラシカルなデザインよりもモダンを好む方
・きめ細やかなサービスを重視する方

この中のどれかに当てはまった方はぜひ、オーシャニア・クルーズの旅を検討してみてはいかがでしょうか?

取材協力:オーシャニアクルーズ

メンバープロフィール

Michelle
Michelle
幼少期をアメリカで過ごし、これまで訪れたのは約50カ国200都市以上。慶應義塾大学文学部卒業後、IT企業を経てトラベルライターに転身。結婚後、中国上海での生活を3年ほど経験し、2019年に帰国。プライベートでは2児の母として旅育を実践し、国内外を旅している。教育関連事業や企業広報も兼任。Instagramではホテルやグルメ情報を中心に、子供との旅育の様子も発信中。

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