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皆さん、こんにちは。
年に一度は夫婦で海外クルーズ旅行を楽しむ izumin です。
“ 色彩豊かな魅せるカラフル旅 ”を人生のテーマとし、ラグジュアリーな船旅を好んでいます。
新造船「MSCベリッシマ」で巡る地中海クルーズの前篇では、主に船内の様子などを紹介しました。
本記事はその後篇で、寄港地の写真記録を中心にシェアします。
早速ですが、先ずは寄港地プランを改めて伝えておきますね。
スペイン(バルセロナ)→フランス (マルセイユ)→イタリア(ジェノバ・ナポリ・メッシーナ)→マルタ(バレッタ)→スペイン(バルセロナ)
それぞれの寄港地で、ショアエクスカーション(有料の寄港地観光ツアー)を申し込んでみたり、プライベートのフリープランを選ぶなどをしています。
記事の最後には、それらの利点や私がセレクトするポイントなども伝えていますので、どうぞ最後までご覧下さい。
【DAY2】フランス(マルセイユ) 2019年10月26日(土)
地中海クルーズの寄港地として組み込まれることの多い、南仏の大きな港と言えば、マルセイユ。
この街はパリに次ぐ大都会とも言われ、ローマ帝国の支配や侵入、地中海の良港をめぐる激しい政権争いなどの舞台にもなった土地。
ゆえに、現在もさまざまな人種が行き交う国際大都市の一つです。
南仏はゴッホ、ピカソ、セザンヌ、シャガールといった芸術家たちに好まれた土地でもあることから、少し足を延ばせば彼らのゆかりの地や美術館などを巡ることが出来ます。
私は何度も南仏巡りをしていることから、マルセイユの港町を徒歩と公共機関のバスで自由に観光しました。
フランス・マルセイユの丘にそびえ、街を見守る守護神のような存在のノートル・ダム・ド・ラ・ギャルド・バジリカ聖堂。
ロマネスクビザンチン様式の教会は、外観の縞模様がユニーク。
白はエクス・アン・プロヴァンス近郊の石灰岩を採掘、濃い緑はトスカーナ産だとか。
教会内のマリア像は、マルセイユの銀細工職人により作製されたそうです。
近年、マルセイユは再開発によって大きく生まれ変わり、世界的建築家を起用した現代建築の建物も増えています。
ヨーロッパ地中海文明博物館(MuCEM)は、そんな現代建築の一つで、地中海を間近に眺められる良い立地にあり、網目状の壁から差し込む光自体もアート作品のよう。
実はこの博物館、最上階には三つ星シェフが開いたレストランがあって、ランチブッフェがかなりお得な価格でも食べられるのです!
ご覧の通り、海鮮から肉、野菜、チーズ、フルーツ、デザートと、より取り見取り。
港近くは観光地価格のレストランが多いので、どうせ食べるなら星付きブッフェでコスパ抜群なお店がおすすめです。
【DAY3】イタリア(ジェノバ) 2019年10月27日(日)
クルーズ3日目ともなると、時差ボケも解消し、朝早く起きられるように。
日の出時間が6:54だったことから、朝日と港を楽しみながらイタリア・ジェノバの港に到着!
各寄港地に着岸するまでのひと時は心が高まるので、バルコニーからの景色も堪能しましょう。
ジェノバでは有料のショアエクスカーションを利用。
小船に小一時間ほど乗ってポルトフィーノへと向かいました。
実はこの港町、東京ディズニーシーにある「ディテレーニアンハーバー」のモデルになったとも言われています。
こぢんまりとした小さな街と思いきや、セレブたちの夏の避暑地なだけあって、有名なブランドショップが軒を連ねています。
それぞれの家がとてもカラフルなのは、沖に出た漁師たちの帰るべき場所が分かるようにという理由から。
時代を経た今では、フォトジェニックスポットと呼ばれるのだから、不思議なものですよね。
この日は偶然にも珍しいイベントが催されていて、たくさんのFIAT500(チンクエチェント)が出迎えてくれました。
一年のうちでも特別な日に偶然訪れることが出来るなんて!とても幸先のよいイタリア旅の始まりです。
小さな港町ならではのB級グルメ情報は、小船で移動中に放送されていたガイド案内より入手。
イタリア語、中国語、英語、フランス語で流れてきただけですが、食いしん坊の私は聞き逃しませんでした(笑)
1911年創業のベーカリー「Panificio Canale」のスクエアのフォカッチャは、二つ買っても5ユーロでお釣りがくるお手頃価格。
口に運ぶとじゅわぁっとオリーブが香り、オニオンの甘みとほんのりお焦げのマリアージュがたまりません。
こんなにも美味しいフォカッチャが毎朝食べられたら幸せだろうなぁ。
【DAY4】イタリア(ナポリ) 2019年10月28日(月)
イタリア・ナポリは、世界遺産好きとしてはショアエクスカーション選びを迷いに迷ってしまう……!
なぜならば、古代ローマ時代の都市ポンペイ遺跡や景勝地の海岸アマルフィ海岸を含んだプランがあるから。
それぞれの立地や距離からも、両者を半日で一度に巡ることは出来ないので、今回は後者のアマルフィをセレクトしました。
“世界一美しい海岸”と言われる、アマルフィ海岸。
イタリアの地図をブーツに見立てたとしたら、前足首あたりに位置していると伝えれば分かるでしょうか。
イタリアも北と南とではけっこうイメージが異なるものがあって、仮に日本で例えるならば北海道と九州くらい、文化や食べ物、特産物、建築、そして街の雰囲気のみならず、そこに住む人々のカラーにも違いがあります。
ガイドブックを参考に、1830年創業の老舗カフェ「Pasticceria Andrea Pansa」に立ち寄りました。
アマルフィの伝統菓子デリツィエアルリモーネ、ナポリの伝統菓子スポリアテッラをペロリ。
スポリアテッラは都内のイタリアンレストランでもたまに見かけますが、パリパリ食感(むしろバリッバリに近い)のパイがクセになります。
音楽家ワーグナーもこのお店に通ったというのだから、テンションもあがります。
アマルフィ一帯は、オリーブや果実の木なども育成され、太陽がさんさんと降り注ぐ陽気さがとても心地良い。
風光明媚な海外線に思いを馳せながら、サラ・ブライトマンの「タイム・トゥ・セイ・グッバイ」を高らかに歌うに相応しい、大人旅にぴったりな街です!
【DAY5】イタリア(メッシーナ)タオルミーナ 2019年10月29日(火)
地中海クルーズの寄港地として欠かせない場所を尋ねられたならば、真っ先に答えるのがイタリア・シチリア島!
「シチリアを見ずしてイタリアに行ったことがあるとは言えない。シチリアにこそ、すべてに対する鍵があるのだから」
詩人ゲーテが『イタリア紀行』で綴ったとおり、何度でも訪れたくなる魅力溢れる島の一つです。
二度目ましてのシチリア参上も、前回の訪問と同じく有料のショアエクスカーションを利用。
寄港地メッシーナから車で1時間弱の距離にあるタオルミーナへと向かいます。
少し遠いものの、あらゆる文明遺産が交錯するイタリア屈指のリゾート地は見逃せません。
シチリア島の東海岸、標高206mの高台にあるタオルミーナは、ギリシャとローマの歴史の名残を体感出来る場所。
かの有名な映画「グラン・ブルー」「ゴッド・ファーザー」のロケ地としても有名です。
シチリア島で2番目に大きいギリシャ劇場。
ヘレニズム時代にギリシャ人によって建設され、古代ローマ時代にはローマ人よって闘技場へと改築。現在では、コンサートやオペラなども度々上演されています。
シチリアならではの食文化を楽しむことも忘れずに!
ライスコロッケのアランチーニ、筒状に焼いた生地にクリームが入ったカンノーロ、日本人にお馴染みのジェラートは食べ歩きにも最適です。
地中海気候の暑いシチリアでは、名物のグラニータ(イタリアバージョンのかき氷)もおすすめ。
日本のように後からシロップで味を足すのではなく、凍らす前に果物シロップで味をつけて削っています。
グラニータの元となる冷たい飲み物(シャルバート)は、シチリアが9~10世紀頃にアラブに支配されていた時から存在していたのだとか。
アラブ人がレシピを持ち込み、冬の間はエトナ山(現役の活火山)の洞窟に保管し、夏に取り出しては、食していたそうです。
あぁ、いま思い出すだけで、またシチリア島に戻りたくなってしまう(涙)
【DAY6】マルタ(バレッタ) 2019年10月30日(水)
地中海クルーズを締めくくる最終寄港地は、世界遺産の街、マルタ・バレッタ。
大迫力の要塞都市に魅せられて、訪れることをずっと楽しみに、憧れていました。
街には、淡いベージュカラーのマルタストーン(特産石灰岩)で造られた建物がひしめき合い、カラフルな出窓がアクセントにもなっています。
一般的には出窓は緑色ですが、場所によっては青や赤などのカラフルな出窓もあります。
出窓がある理由は、気温が高く、湿気多いことから、海風から通り抜ける涼しい風をうまく家の中に取り込むためだとか。
フリープランで街を散策していたので、フードコートのような場所で軽くランチ。
クルーズ旅の終盤ともなると、軽めの食事の方が良かったりするので、サクッとご飯もウェルカム!
食材スーパーを併設していた、マルタの缶ビールを購入し、名物のタコ料理とともにいただきました。
マルタの手仕事、銀線細工(フィリグリー)はお土産にもぴったり。
私がシルバーピアスやネックレスヘッドなどのお土産を幾つか購入したのは、地球の歩き方でも紹介されている「The Silversmith’s Shop」。
3代続くフィリグリー職人が手作りでシルバーアクセサリーを作成。
お時間があればオーダーも可能なので、滞在時間が長めの方はオリジナル作成をおすすめします。
マルタの手仕事文化には、マルタ騎士団に深い関わりもあるということで……欠かさず立ち寄りたいのが、聖ヨハネ大聖堂。
床一面には所狭しと騎士団の墓碑、聖堂の中心には豪華絢爛な礼拝堂があります。
他にも、ドイツ、イタリア、フランス、イングランド、プロヴァンスなどの名がついた、9つの礼拝堂が納まっているんですよ。
騎士団の守護聖人ヨハネに捧げられたこの教会では、天才画家カラヴァッジョの生涯最大の作品《洗礼者ヨハネの斬首》や《執筆する聖ヒエロニムス》を鑑賞出来ます。
前篇記事の写真でもシェア済みですが、バレッタのフェリーターミナルは世界遺産の街より見下ろせる場所にあることから、クルーズ船全体を撮影するにも適しています。
最後に
寄港地を巡る際に、ショアエクスカーション(有料の寄港地観光ツアー)を申し込むか、プライベートのフリープランで楽しむか、皆さんもきっと迷うのではないでしょうか。
私の場合、申し込むクルーズ船のプランが比較的フレキシブルに出来るタイプであれば、寄港地によってショアエクスカーションにするか、自由に巡るかを事前にこと細かく吟味しています。
寄港する港によって入港と出港時間も異なるから、滞在時間がかなり短ければ港近辺を散策する程度にし、長めであれば港から遠方の観光地まで足を延ばしています。
例えば、クルーズ船と提携しているショアエクスカーションだと、ガイド案内付きの専用バスで遠方の地まで巡ってくれることが多く、必ず出港時間までに間に合うように設定されているから安心!
プランごとに、どれだけアクティブなものか(たくさん歩く、車いすでも移動可など)も明記していたりするので、ご自身やご家族のペースにあわせたプランニングが出来ます。
また、大きな美術館や施設などが含まれたショアエクスカーションプランだと、ガイドスタッフなどが手配してくれる入場チケット込みのことも多いので便利。
人気のスポットの場合、入場チケットを入手し希望通りの時間に入るのも難しいことがあるので、そんな場合にもショアエクスカーションは最適だと思います。
海外旅行に慣れてない方や現地の治安が不安な方も、ガイド案内付きのショアエクスカーションの方が安心かもしれませんね。
(今回紹介した地中海クルーズの寄港地は、比較的安心出来る場所だとは思いますが……やはり海外なので油断禁物です!)
行きたいレストランや、必ず立ち寄りたいショップがあった場合、フリープランの方がきっと適しているはず。
クルーズ旅行に限らずですが、自由に散策することで新たな発見もあるので、寄港地リピーターにはフリープランが◎
私が今回巡った寄港地ですと、マルタ・バレッタはクルーズ船の寄港する港から旧市街までが、徒歩で往復出来る距離でもあることから、自由行動で大満足して貰えると思います。
ヨーロッパ文化が好きな私は、また近い未来に地中海クルーズを夫婦でリピーター予定しています。
今後もインスタグラムなどでもシェアしていくので、フォローも是非!心よりお待ちしています。
- 掲載写真や文書の無断転載・引用はお断りします
- 2019年10月プライベートで海外クルーズ旅をした記事です
メンバープロフィール
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《 年に一度は、夫婦で海外クルーズ旅行 》 がモットー。バルト海クルーズ船上中、船内チャペルにて挙式。
夫婦で旅好き、夫は総合旅行業務取扱管理者、世界遺産検定1級保持者です。
海外クルーズ取材では、バルト海、地中海、エーゲ海、カリブ海を経験。
20年以上前より個人ウェブサイトやブログを手掛け、現在はライターとして媒体への寄稿掲載を担う傍ら、日本のメディアを代表するブロガー、SNSインフルエンサーとして活躍。
“ 色彩豊かな魅せるカラフル旅 ”が人生のテーマ。音大ピアノ科卒という経歴から、得意とするのはヨーロッパ圏。
10年以上前より各国政府観光局及び航空会社をはじめ様々な国内外大手企業とのタイアップ企画へ数多く参加、受賞経歴も多数有り。