イタリアンスタイルの船旅「コスタセレーナ」で過ごした誕生日と主人のハプニング!

2024年のゴールデンウィーク、夫と共に東京を出発するショートクルーズに行ってまいりました。

今回の旅は、イタリアのクルーズ会社『コスタクルーズ』の2017年に就航した大型クルーズ客船、「コスタセレーナ」での船旅です。

全長約290m、定員3780人のこの船で、東京湾国際客船ターミナルから海外へ出発する初体験を楽しみました。4泊5日の片道ショートクルーズです。


実は私はターミナルのそばに住んでいるので、自宅から数十分で海外へ旅立てるというのはとても便利で、何よりも世界がとても近くに感じられて、その客船ターミナルの存在自体にワクワクしています。

パンデミックの影響でできあがった客船ターミナルに船が着くことはなかったこの数年ですが、いよいよ今年から稼働して、東京にも大型客船が入港できるようになりました。

今回の船旅は片道フライ&クルーズ

今回のルートは東京を出て鹿児島に寄港し、最後は韓国の大山に降り立つ「片道クルーズ」。韓国で下船して、そこからは飛行機で東京に戻るという行程です。

マイレージトラベラーとしてはこのルートが大好きです。ソウル―東京をマイルで手配すれば、クルーズ料金にプラス飛行機代も!というコスト高な印象など気にせずにお得に旅ができるのです。

ぜひ皆さんもマイルを貯めて世界のクルーズに出ることを計画してみてくださいね。

今回については、ソウル―東京という短い路線ということと、韓国はLCCをはじめ多くの便があり、マイルを使うよりも購入したほうがお得だったので、大韓航空の航空券を片道約2万円で購入しました。マイルは単価の高い路線に使うよう工夫しています。


片道クルーズのいいところは、乗船前、乗船中、寄港地、下船地と複数の都市が楽しめること。

例えば今回であれば、私は東京在住ですが、他の都市から来る方なら、乗船前にディズニーランドに行ったり東京観光を楽しんだり、乗船したら船内と寄港地の鹿児島を楽しみ、下船したらソウルで焼肉やエステを楽しむ、などいろんな都市を楽しめます。

イタリア客船ならではの楽しみがいっぱいの「コスタセレーナ」

コスタセレーナはイタリア船籍ということで、航路は日本と韓国だったのですが、乗っている間はずっとまるで地中海にいるような気持ちになるほどイタリアをテーマに様々な楽しみや経験がありました。

コスタセレーナはカテゴリーとしてはカジュアル船にあたり、気軽に家族や友人と乗れるクルーズ初心者にもおすすめの船なのですが、イタリアを感じられるという点でも強くおすすめします。


イタリアの楽しさと言えば、やはり食!日本人にもおなじみのイタリアンが食べられるというだけではなく、割と深い食文化の学びや体験にもつながりました。ちょっと面白かったのが、イタリア人は朝からもりもり食べないという事実です。

クルーズの旅においてはバッフェが醍醐味のひとつ。朝からもりもり食べたいだけ食べますよね。今回は航路が日本韓国ということで和食や韓国料理も用意してありました。


でも実はイタリア人は朝食は軽くしか取らないのだとか。エスプレッソと甘いパンを食べる程度だそう。その事実を知った上でよくよくバッフェのメニューを見てみると、なるほどちゃんと用意されている。私はもちろん朝からモリモリ食べましたが、そういうことを知れたことが楽しかったです。

仮面舞踏会は『コスタクルーズ』の代表的なイベント!

そしてコスタクルーズの代表的なイベントとして仮面舞踏会があります。クルーズ中は毎晩テーマが決められていて、イタリアンナイト、ホワイトナイトなどあるのですが、その一つが仮面舞踏会。

ベネチアの仮面舞踏会の様子は映画などで見るくらいの未知の世界。仮面なんてつける人いるかな?そもそも踊れないし、といろんなブロックが降ってきます。

人は未知の世界に踏み込むときにはいろんなバイアスが働くのですね。まして恥ずかしがりの日本人にとって仮面をつけてダンスを踊る、人前でとなるともうどれだけハードル高いの、って思いますよね。

でもコスタセレーナにはそんな私達日本人に「楽しむ」ことを教えてくれるんです。仮面をつけるというのはまずその恥ずかしさを払拭するにはいいツール。そして美しい。


実は夕方にはこの仮面を手作りするというワークショップも開かれて、食事の前に私も参加してみました。絵心なしでもやればOK!子どもも大人も一緒に思い思いの仮面を作っていきます。そういう時間を過ごすこともワクワクだし、日常東京で忙しく暮らしていたら、夕暮れに仮面をつくるなんて絶対しないですよね。

船に乗ったら徹底的に遊ぶのがルール。何をしよう、何を食べよう、何を着よう、やってみることで楽しさがまた広がります。コスタクルーズに乗ったらぜひこの仮面舞踏会は積極的に参加してみてくださいね。

毎日ダンスレッスンも様々な時間で行われていますので、ダンスなんて全然わからない、という方も船に乗ってから楽しめばいいと思います。

イタリアのいいところ、心から芸術を楽しむ姿勢、自分が楽しければ上手下手じゃなくていい。そんなマインドさえも身に着けることができます。

夫婦での船旅のはずがハプニング!!

クルーズは誰と乗るかでその楽しみ方も変わってくると思います。また船の選び方も変わってきますよね。私達夫婦はコロナ前にクルーズの楽しみを知って今は乗る度に子供に帰ったようにプール、バッフェ、ショーなどの船内アクティビティを積極的に楽しんでいます。

いつかもう少し船旅に慣れて、何もしない贅沢な時間を洋上で過ごす、そんな夫婦旅をしたいという憧れもありますが、まだまだ船の魅力を知り尽くしたくて毎回全力投球で船旅を楽しんでいます。

ところが今回乗船直後に主人がぎっくり腰になってしまいました。


そんなタイミングってあるんでしょうか。これが盲腸やコロナだとキャンセル、ということでしょうが、幸い安静にしていればなんとかなる?ということで旅は続行。

寄港地には下りない、夜のショーは長く座れないなど、制限はありましたが、それでも旅ができたのは、船旅だったからこそと振り返っています。

もしこれが毎日観光で歩き回るような旅程であれば、到底こなせないスケジュールでしたが、船旅はゆっくり寝たまま過ごしても全然OKなんです。


食事もゆっくり食べることも、さっと済ませることもできるし、ひなたぼっこしながらピザを食べたりおしゃべりしたり。元気な私だけ遊びに行くこともできるので、私まで何もできない旅になって時間が無駄になる、ということもありませんでした。

もちろん楽しみ尽くしたい夫は大変悔しい思いをしたと思いますが、私はこうして一緒にいられることや、これからも続く私達の船旅のワンシーンとして、「あの時は大変だったよねー」ときっとこれから船に乗る度に思い出しては笑うことになると思うので、素敵な時間が過ごせたと思っています。

コスタセレーナには医療の専門家も乗船しているので何かの時にも安心ですし、エレベーターやレストラン、劇場もスロープやお席に配慮があって、実際に車いすで船旅をされる方もクルーズファンの中には大勢いらっしゃいます。

自分たちのペースで楽しめる船旅、乗っているだけで次の町に連れて行ってくれる船旅。そういうゆったりした時間の使い方も船旅の魅力だと思います。

洋上で迎えたバースデー

今回クルーズ中に誕生日を迎えるという人生初の体験をしました。私の名前は船乗りだった父が、太平洋のように広い心を持つように、と名付けてくれた洋子(ひろこ)なのですが、いつも「ようこ」と呼ばれる自分の名前が好きじゃない時期もありました。


今回船の上で、黒く深い大きな海を見て、この雄大な景色を毎日毎日見ていた父がこの名前をつけてくれたことを感じられて、今は亡き父の愛を深く感じることができ感謝の気持ちで溢れました。


夜のディナーの際には大きなケーキが運ばれてきて、ハッピーバースデーの歌のプレゼントが!全然予想していなかったので本当に素敵なサプライズを頂きました。

まわりを見まわしてみると、ほかにも同じようにケーキを囲んでお祝いしているグループが。こういうサービスは本当に心に残りますし、一生の思い出となりました。

ぜひ皆さまも船上の誕生日を体験してみていただけたらと思います。そして夜はカラオケラウンジでもりあがった初めて出会った人達と一緒に歌い、踊って、さらにはシャンパンをご馳走してもらいました!(主人は部屋で寝ていました。)

誕生日なの、というと、“Really?” ととっても驚いてくれて、おめでとうーと皆が言ってくれました。海外の方にとっても誕生日というのが特別な日で、古くからの友人ではなくても、その人にとって大切な日だということを喜んでくれるのはとても温かいと感じました。

「コスタセレーナ」に乗ってみて

イタリア船のコスタセレーナには、イタリア人の人生を楽しむために、美味しいものをいっぱい食べて、踊り、歌い、笑う。愛と芸術に溢れた人生を自然に楽しめるという生き方そのものがアクティビティに再現されていると感じました。


船旅を楽しんでいる人は今という時間を大切に過ごすことが上手な方だなと感じます。自分の人生をもっと自由な気持ちで心豊かに過ごしていいんだという気持ちにさせてくれました。

“旅を通じて美しくなる、豊かな人生を手に入れる” がラグジュアリートラベラーズのビジョン。次は本場イタリアでクルーズに出てみたいなと思いました。
皆さんもコスタセレーナ、コスタクルーズで洋上のイタリアを堪能してみてくださいね。

取材協力:コスタクルーズ 

メンバープロフィール

HIROKO
HIROKO
世界旅行大好きでコロナ禍も積極的に国内ラグジュアリートラベル推進中。
旅先からライブ配信で旅の魅力を伝えています。ホテルや航空会社のステータスやポイント、マイルを使った賢いラグジュアリートラベルを推奨。著書「マイレージを貯めてファーストクラスで旅行に行こう」2018ゴマブックス。
クルーズはパラレルキャリアのためショートクルーズが選択肢ですが、夢はクルーズからのワーケーションで太平洋横断したいです。

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