金沢港から始まるクルーズ旅。その前後の時間を、金沢ならではの美食や伝統工芸、そして文化に彩られた贅沢なひとときで過ごしてみませんか。金沢港クルーズターミナルから金沢駅までは、バスで約30分。観光地がコンパクトにまとまっているので、移動の時間も無駄なく、金沢の魅力をしっかりと感じることができることでしょう。今回は、金沢の奥深さを存分に味わえる1泊2日のモデルプランをご提案。金沢発着のクルーズ旅とあわせて、金沢観光も楽しんでくださいね。
近江町市場でランチタイム
金沢の台所として知られる近江町市場は、新鮮な海の幸や地元の食材が揃う美食の宝庫。
金沢到着後、早速訪れたのは市場内にある「いきいき亭 近江町店」。いきいき亭では、ネタと酢飯が別皿で提供されるスタイルで海鮮丼を楽しめます。
今回オーダーしたのは、地元の新鮮なネタをたっぷり使った「いきいき亭丼(ワールド)」。12〜14種類のネタが盛り付けられた丼は、見た目にも華やかで、思わず写真を撮りたくなるほど。特に11時以降(土曜日を除く)は、朝どれの魚介が加わることも。どんなネタに出会えるかは、その日のその時間のお楽しみです!
種類豊富なネタを楽しめるので、金沢の味覚を知る最初の一品にぴったり。近江町市場の活気を感じながら、おいしい旅のスタートです。
※時期や産地 サイズによって価格は変わります
創業約80年、金沢で愛され続ける果物専門店「フルーツ坂野」。季節ごとの美味しいフルーツを届けたいという想いから、旬の果実を手軽に楽しめるカットフルーツをお手頃な価格で販売しています。
なかでも人気なのが、果実を丸ごとくり抜いたオレンジジュース。フレッシュな甘みと爽やかな香りが口いっぱいに広がり、食後のお口直しにぴったりです。
「金沢21世紀美術館」でアートを満喫
「金沢21世紀美術館」は、訪れる人それぞれが思い思いに過ごせる現代美術館。無料ゾーンと有料ゾーンがあり、気軽にアートに触れられるのが魅力です。展示作品をじっくり鑑賞するもよし、ふらりと館内や庭を散歩するもよし。
アート好きの方はもちろん、何気なく立ち寄るだけでも心地よい時間が流れる場所です。
<レアンドロ・エルリッヒ《スイミング・プール》2004年>
人気作品《スイミング・プール》は、まるで水中にいるような感覚を味わえる不思議な体験型アート。上を見上げたり、外から人々を見下ろしたりと、視点が変わるたびに新しい驚きが生まれます。
天候や時間帯によって変わる「水中」の表情もこの作品の魅力です。特におすすめなのは午前中の時間帯。晴れた日には、太陽の光がきらきらと水面を揺らめかせ、美しい模様を映し出します。
<レアンドロ・エルリッヒ《スイミング・プール》2004年>
鑑賞には当日の順番待ち受付が必須。さらに展覧会チケットも必要なので、WEBや窓口での購入をお忘れなく。
ずらりと並ぶウサギ型の椅子「ラビットチェア」。その愛らしさとユニークなデザインで、SNSでも話題のフォトスポットです。
おすすめの楽しみ方は、向かい合って座ったり、横に並ぶこと。友達同士で並んで座れば、笑顔があふれる楽しい1枚を撮ることができます。
球体のパビリオン「まる」は、開館10周年を記念して2016年に誕生した新しいシンボル。16個のステンレス製の鏡面球が連なり、青空や雲、周囲の建物が映り込むその姿は、まるで空に浮かぶ雲やブドウの房、トンボの目を思わせるような幻想的なアートです。外側を楽しんだあとは、ぜひ内側へ。
兼六園をのんびりお散歩
日本三名園のひとつ、「兼六園」。広々とした敷地に築山や池、茶屋が点在し、ふらりと散策するだけで心がほぐれていきます。夏になると緑が生き生きと茂り、池に映る木々の姿や、しっとりとした茶屋の佇まいが、まるで涼しい風を運んでくれるかのよう。
兼六園のシンボル「徽軫灯籠(ことじとうろう)」は、訪れたらぜひ記念撮影をしてくださいね。
兼六園の「寄観亭」で味わえる名物「納豆餅」はぜひ味わってほしい一品。ひき割り納豆と粒納豆が包まれた丸餅は、醤油を塗って香ばしく焼き上げられています。一口頬張ると、納豆がもち米と一体となり、驚くほどのおいしさが広がります。
ひがし茶屋街で金沢らしさに浸る
金沢を代表する茶屋街のひとつ「ひがし茶屋街」。石畳の小径や格子窓の町家が連なる街並みは、まるで時が止まったかのような趣を感じさせます。歩くたびに見つかる風景は、どこを切り取ってもフォトジェニック。
茶屋街には、風情ある町家カフェや、伝統工芸品を扱うセレクトショップが点在しています。金沢らしいグルメを楽しんだり、ここでしか出会えない品々を探したりと、散策がさらに楽しくなる場所です。
金沢箔の名店「箔一」で出会える特別な逸品、金箔ソフトクリーム。贅沢に金箔一枚を大胆にあしらったその姿は、まるで芸術品のよう。目の前で金箔を乗せる瞬間は必見です。職人が竹箸で金箔をすくい、ソフトクリームに丁寧にあしらう様子は、まさに匠の技。金箔の薄さや輝き、美しさを間近で感じることができます。
金沢の伝統工芸に「かわいい」というエッセンスを添えたセレクトショップ、「かなざわ 美かざり あさの」。店内には、「九谷焼」「加賀友禅」「金沢箔」「加賀繍」など、北陸を代表する工芸品がずらり。伝統を大切にしながらも、新しい感性で作られたアイテムたちは、どれも愛らしくて心がときめきます。
特にアクセサリーの種類が豊富で、毎日使いたくなるデザインばかり。小さな器や置物も揃い、どれも手に取りやすい価格で嬉しくなります。旅のお土産にはもちろん、自分へのご褒美にもぴったりです。
夕食は新鮮さが自慢の「金沢回転寿司 輝らり」へ
夕食は、金沢港口から徒歩1分という好立地にある「金沢回転寿司 輝らり」へ。毎朝、金沢港や氷見港から仕入れる新鮮なネタを使ったお寿司が自慢です。注文を受けてから握られるお寿司は、鮮度抜群で、魚本来の旨みがひと口ごとに広がります。また、北陸新幹線を模したレーンでお寿司が運ばれてくるユニークな仕掛けも楽しみのひとつ。
なかでも特別な一品は「のどぐろ金箔寿司」。脂がたっぷりと乗ったのどぐろに、きらめく金箔が添えられた贅沢なひと皿です。口に入れた瞬間、上品な旨みが広がり、目にも舌にも特別な時間を演出してくれます。
さらに、地酒の飲み比べも用意されており、お寿司との相性を楽しむ贅沢な体験が可能。金沢ならではの味覚を心ゆくまで堪能しながら、贅沢なひとときをぜひ楽しんでくださいね。
金沢の美食やアートが織り成す時間は、日常の喧騒を忘れさせ、心に残る贅沢なひとときを提供してくれます。金沢港を拠点に、クルーズ旅とともに金沢を巡れば、旅がさらに深みを増すことでしょう。次の旅先に、ぜひ金沢を加え、金沢発着のクルーズ旅で特別なひとときをお楽しみください。
執筆:土屋香奈
取材協力:一般社団法人金沢港振興協会
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