金沢発着「コスタ セレーナ」で叶える4泊5日の日本海ショートクルーズ

先日、イタリアのクルーズ船「コスタ セレーナ」に乗り、金沢を発着地とする4泊5日のクルーズ旅行を楽しんできました。

地元である金沢から直接出発できるなんて、なんだか特別な気分。いつも見慣れた街からクルーズ船に乗って、非日常の世界へ。出発前からワクワクが止まりません。

今回は、釜山、下関、舞鶴といった寄港地を巡りながら日本海クルーズを楽しみました。地元出発だからこその安心感と、日常を忘れて新しい景色を楽しむ期待感が絶妙に混ざり合って、最高のバランス!金沢港から始まるこのクルーズが、心に残る素敵な女子旅の思い出になりました。

金沢港から出発するコスタ セレーナの旅


今回の金沢から出発するコスタ セレーナでのクルーズ旅行は、私にとってただの旅ではなく、特別な意味を持っていました。

金沢発着クルーズ!コスタ セレーナ乗船の予約を決めた理由


今回のクルーズを選んだ最大の理由は、地元である金沢が発着地だったからです。地元の港から旅が始まり、また地元の港に戻ってくる——そんな贅沢な旅ができることが、私にとってとても特別でした。

また、金沢発着クルーズと金沢港の魅力を実際に体験して、肌で感じたかったという思いもありました。金沢を発信する身として、自ら体験し、その魅力をより深く理解しておきたいという気持ちが強かったのです。このクルーズを通じて、改めて金沢発着クルーズの魅力と地元の素晴らしさを実感することができました。

金沢発着「コスタ セレーナ」は女子旅にもおすすめ


コスタ セレーナは外国船でありながら、手頃な価格で楽しめることも大きな魅力

クルーズと聞くと豪華で高級なイメージがありますが、コスタ セレーナはカジュアル船なので、気軽に参加できます。ドレスコードに縛られることなく、リラックスして自分らしく過ごせるのも嬉しいポイント。


4泊5日という短い日程は、忙しい日常の中で手軽に休暇を取るのにぴったりです。

今回は、平日3日間の休みと土日を組み合わせて、釜山、下関、舞鶴という魅力的な寄港地を巡るショートクルーズを満喫。短い期間ながらも毎日新しい発見があり、充実したクルーズ体験が楽しめました。

限られた休暇でも“手ごろな価格”で“充実感”を味わえるのが、金沢発着クルーズ「コスタセレーナ」の最大の魅力です。

金沢港でチェックイン


出航予定時刻は15時。

今回のクルーズ旅は、ベストワンクルーズのチャーター便ということもあり、キャビンごとに集合時間が決められていました。私たちが予約した内側キャビンの集合時間は13時。

少し早めに無料駐車場に車を停め、13時より少し前に金沢港に到着しました。金沢港ではクルーズ中の駐車料金が無料のため、出発前に駐車料金の心配をしなくて良いのは嬉しいポイントです。


受付をし、キャリーケースを預け、税関と出国審査、手荷物の安全検査をスムーズに通過。これでチェックイン完了です。

金沢港からいざ出航!


ついに出航の時がやってきました。


出航前には、「津軽三味線明宏会」の皆さんが津軽三味線の音色で出航を見送ってくれるというサプライズが。30分ほど続いた演奏は、出発までの時間を特別なものにしてくれました。耳に馴染みのある「百万石音頭」が演奏されると、まるでお祭りに参加しているかのように私たちのテンションも一気に上がります。


そして、大河ドラマ「利家とまつ」のオープニングテーマが流れる中、船はゆっくりと動き出しました。その瞬間、胸がじんわりと熱くなり、目頭が自然と熱くなるのを感じました。夢だった金沢港からの出航が、今まさに現実のものとなり、言葉にできないほどの感動が押し寄せてきたのです。


金沢の街並みを背にしながら、海へと旅立つ自分を実感するこの一瞬がどれほど特別で待ち望んだものだったか。金沢港を出航するクルーズが、こんなにも深く心に響くものだとは想像もしていませんでした。

内側キャビンで過ごす船上ライフ


今回宿泊したお部屋は、船内で一番お手頃な価格の「内側キャビン」。決して広いとは言えませんが、スーツケース(Lサイズ)の片側を開くには問題なし。

窓がないため、圧迫感があるかもしれないと少し心配していましたが、実際に足を踏み入れた瞬間その不安はふっと消え去りました。どうせ寝るだけだからと選んだのですが、意外にも心地よく快適な空間だったのです。

クルーズ船では毎日たくさんのイベントが開かれているため、ほとんど部屋にいることはなく船内を存分に楽しむ時間がほとんど。もしもずっと部屋にいるつもりならもっと広い部屋が良いかもしれませんが、私たちのようにアクティブに船上ライフを楽しみたい人には内側キャビンで十分だと感じました。


チェックインを終え、キャビンに到着したのは13時45分頃。ドアを開けると、シンプルでありながらも機能的な空間が迎えてくれました。


大きなクローゼットがあり、手荷物や洋服などの荷物を収納できたので、思った以上にスッキリと過ごせます。


部屋に窓がないので朝晩の区別がつかないというデメリットはありますが、外の様子はテレビをつけるとリアルタイムで映し出されるので、特に問題はありませんでした。


日本海クルーズは船が揺れると聞いていて少し心配していたけど、実際にはまったく気にならず。酔うこともなくぐっすり熟睡。最終日は大荒れの天気に見舞われたけれど、それでも思ったほど揺れず、これまた熟睡。ベッドが思った以上にふかふかで寝心地も抜群でした。


ベッドシーツは毎日新しいものに替えられるのですが、ある日、ベッドスローが花のように華やかに折りたたまれているのを発見。思わぬサプライズに笑顔がこぼれました。

金沢発着「コスタ セレーナ」で訪れた3つの寄港地


今回の金沢港発着クルーズでは、終日航海日はなく、毎日違う寄港地を訪れていたので大忙しの旅でした。

2日目に訪れた寄港地①:釜山


寄港地観光とともに楽しみたいのが、デッキでの入港シーンです。

釜山港に入港する瞬間はスリル満点!船が釜山港大橋をすれすれにすり抜ける瞬間、デッキから見上げる景色はまさに圧巻です。


釜山での観光時間は、移動時間を含めてわずか4時間強。15時入港の予定が1時間遅れの16時になり、実際に船から降りられたのは17時でした。


限られた時間を有効に使うため、私たちは釜山港ターミナルから街中まではUberタクシーを利用。

Uberで50分、釜山でも人気のリゾート地「海雲台(ヘウンデ)」に到着です。


最初の目的地は、公式ホームページで事前に予約していた「スカイカプセル」。海岸線を走るカプセル型のモノレールで、約30分間、釜山の絶景を楽しむことができます。

私たちは17時30分から18時の入場乗車チケットを手に入れていましたが、青沙浦(チョサンボ)駅に到着したのは17時58分でした。ギリギリ滑り込むことができてホッとひと安心……。


生憎の曇り空でしたが、それでもスカイカプセルから見える釜山の景色は十分に楽しめました。海岸線を沿ってゆっくりと進むたびに、まるで空中散歩をしているような感覚が広がります。

すれ違うカプセルに手を振ると、他の乗客たちも笑顔で手を振り返してくれてなんだかほっこりとした気持ちに。


スカイカプセルから降りた尾浦(ミポ)駅では、かわいらしいお土産屋さんを発見!店内にはスカイカプセルをモチーフにしたマグネットやマグカップなど、見ているだけでワクワクするアイテムが並んでいました。


スカイカプセルを楽しんだ後は、徒歩で海雲台ビーチへ。

高層ビル群が立ち並ぶ背景に砂浜が広がる光景は、まさに釜山の魅力そのもの。夕暮れが近づくにつれ、ビーチには街の灯りが点り始め、幻想的な雰囲気が漂います。


海風に吹かれながらビーチを歩くひとときは、まるで映画のワンシーンにいるような感覚でした。


ビーチの散策を終えた後は、そのまま歩いて海雲台市場へ。


海雲台市場では、韓国の屋台スイーツ「ホットク」やとうもろこしアイスを堪能。


市場で見つけたスーパーでは、韓国のお菓子をたっぷりと購入しました。


充実した釜山でのひとときを終え、再びUberで釜山港ターミナルへ。


出港の瞬間が訪れると、釜山の街は一層輝きを増していました。キラキラと輝く街の灯りが夜空に映える様子に思わずうっとり。


その中でも虹色にライトアップされた釜山港大橋は特に美しく、街の光がまるで手を振って見送ってくれているようでした。

3日目に訪れた寄港地②:下関


クルーズ3日目、2つ目の寄港地である下関に到着しました。下関での観光時間は移動時間も含めて約6時間です。

8時に船が着岸してから船の外に出られたのは10時頃でした。私たちは事前に予約していたレンタカーを借りて、ドライブに出かけることに。

車を走らせること1時間弱。最初の目的地「道の駅 豊北」に到着です。


まずは、「道の駅 豊北」の中にあるレストラン「わくわく亭」でランチタイム。北浦産の釜揚げシラスがたっぷりの「しらす丼」と、看板メニューの「ふく天丼」をいただきました。


お腹が満たされた後は、道の駅でお土産も購入。心も満足したところで、いよいよメインの目的地「角島大橋」へ。


車を走らせて10分ほどすると、目の前に広がったのはエメラルドブルーの海に架かる美しい橋。ずっと訪れたかった「角島大橋」がついに目の前に現れました。


日本海側にこんなに美しい色をした海があるなんて……。言葉では言い尽くせないほどの美しさに包まれ、まるで遠いリゾート地に迷い込んだような気分です。写真で見たときよりも実物は何倍も美しく、あまりの綺麗さに言葉を失うほどでした。

4日目に訪れた寄港地①:舞鶴

クルーズ4日目、最後の寄港地である舞鶴に到着です。


舞鶴の入港シーンはとても美しいと聞いていたので、デッキに出てその瞬間を楽しむことに。曇り空ではありましたが、緑に囲まれた穏やかな港の風景が広がり、その静かな美しさに心が和みました。


舞鶴では、天橋立や伊根の舟屋を訪れるのもおすすめ。ただし、ターミナルからのアクセスが少し不便なので、有料のツアーに参加するか、レンタカーを利用するのがベストです。レンタカーはすぐに予約が埋まってしまうので早めの手配を。


私たちは遠出はせず、ターミナルから徒歩15分ほどの「とれとれセンター海鮮市場」を訪れることにしました。


市場には、舞鶴港で水揚げされたばかりの新鮮な魚介が所狭しと並んでいて、見ているだけでお腹が空いてきます。


市場をぶらぶらと歩きながら、私たちは色とりどりの海鮮丼と香ばしい海鮮焼きを購入しました。

「コスタ セレーナ」の船内で過ごす特別な時間


コスタ セレーナの船内にも楽しみがたくさん詰まっています。やりたいことが多すぎて時間が足りないほどの充実ぶり。今回は、その中でも特に印象に残ったお気に入りの時間をいくつかご紹介します。

デッキで楽しむフォトジェニックな時間


クルーズでの大好きな時間といえば、やっぱりデッキで過ごすひととき。一面に広がる青い海を眺めながら、心地よい海風を感じて歩いたり、椅子に座ってゆったりくつろいだり。何もしないでぼーっとする時間がたまらなく至福です。


どこを見てもフォトジェニックな風景が広がり、シャッターチャンスもいっぱい。写真を撮るのが好きな私は、デッキでの時間だけでも幸せな気持ちでいっぱいになります……。

エンターテイメントに酔いしれる時間

夜が訪れると、船内はエンターテイメントの舞台へと変わります。

華やかなショータイムやパーティーが船内の至るところで繰り広げられ、まるで別世界にいるかのような感覚。


特に毎晩テーマが変わるダンスパーティーは、一度足を踏み入れたら最後、踊り狂う楽しさに夢中になること間違いなし。


巨大シアターで楽しめるショーも夜ごとに変化し、飽きることがありません。豪華な舞台セットと見事なパフォーマンスが繰り広げられ、まるで本格的なブロードウェイに来たかのような気分に浸れます。中でも、ウクライナのオリンピック選手によるパフォーマンスは圧巻でした。

イタリア料理を堪能するおいしい時間

コスタ セレーナのレストランでは、船旅の醍醐味ともいえるイタリア料理を存分に堪能できます。クルーズ代金に含まれているメインダイニングとビュッフェレストランでは、どちらでも魅力的なイタリア料理が楽しめるのが嬉しいポイント。


メインダイニングで特に驚いたのは、コース料理でありながらおかわりが自由なこと。お気に入りの一品があれば何度でも味わうことができ、贅沢なひとときを過ごせました。

船内のフォトジェニックをハントする時間

船内は、どこを歩いても写真に収めたくなるようなスポットばかり。


特にお気に入りになったのは、デッキ9の中央にある開閉式の屋根付き全天候型プール「Lido Sole(リド ソーレ)」の横にあるスペース。落ち着いた雰囲気の中でシービューを満喫できる特別な場所です。特にサンセットタイムは格別で、オレンジ色に染まる空を背景に、何度もシャッターを切りたくなるほどの美しさでした。

金沢発着「コスタ セレーナ」で特別な日本海クルーズを


4泊5日の金沢発着「コスタ セレーナ」でのクルーズ旅は、まさに夢のようなひとときでした。

船内に一歩足を踏み入れた瞬間、そこはもう日常とはかけ離れた別世界。イタリア船ならではの明るく陽気なクルーたちが笑顔で迎えてくれるたびに、心がほっと温かくなります。そのフレンドリーさがこの旅を一層楽しいものにしてくれました。

金沢発でありながら外国人スタッフが多いことで船内には賑やかで陽気な雰囲気が漂い、まるで海外のリゾートに来ているような気分に。言葉の壁さえも旅のエッセンスとなり、異国情緒に包まれた時間が流れていました。

そして、2025年のクルーズもベストワンクルーズから発表され、今年と同様、6月中旬に2つの魅力的な行程が予定されています。

今後のスケジュール
▷金沢港発着コスタセレーナ3泊4日
(金沢ー釜山ー終日航海ー金沢)
▷金沢港発着コスタセレーナ4泊5日
(金沢ー釜山ー境港ー舞鶴ー金沢)

短い時間でも非日常の贅沢を堪能できるショートクルーズは、忙しい日常から少し離れたい時にぴったりの選択肢です。金沢発着のコスタ セレーナでのクルーズ旅は、初めてのクルーズを考えている人や時間のない現役世代にも最適

都会の喧騒を忘れ、海の風に包まれながら、ゆっくりと流れる時間を感じる——そんな特別なひとときを過ごす贅沢を味わってみませんか?

メンバープロフィール

土屋香奈
土屋香奈
大学時代に観光を学び、旅を発信する楽しさを覚える。現在は、女子旅メインとしたトラベルフォトライターとして活動。その他にも編集者、フォトグラファー、インフルエンサーなど多岐に渡り活動中。地元金沢では、いしかわ観光特使を委嘱。SNS講座やトラベルライターの講師なども務める。旅番組のテレビ出演も多数。クルーズにハマったきっかけは、取材で海外発着のクルーズに行ったこと。

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