Contents
こんにちは、宮澤陽子です。
ノルウェーの船会社フッティルーテンの魅力を今回は2本でご紹介します。
- 『世界で最も美しい船旅』フッティルーテン・沿岸急行船(紹介) ※当記事
- 『世界で最も美しい船旅』フッティルーテン・沿岸急行船(寄港地) ※後日公開
フッティルーテンとは
ノルウェーの西海岸のベルゲン~キルケネス間の2,400km、大小34の港に寄港しながら片道1週間、往復12日間結ぶ定期航路です。
1893 年ノルウェーの南北を結び、人々や生活物資を届ける生活航路として誕生しました。
ノルウェー沿岸急行船は世界で最も美しい船旅
フィヨルドの絶景に恵まれた航路は『世界で最も美しい船旅』と呼ばれ、観光客も乗船するようになりました。
日本ではノルウェー沿岸急行船とも呼ばれています。
一番の特徴は生活航路でもあるところ
一般的なクルーズは大型客船に観光客だけが乗船する観光に特化した船ですが、フッティルーテン・ノルウェー沿岸急行船は、地元住民が乗ってきたり、貨物を運んでいる生活航路でもあります。
ノルウェー人の普通の暮らしを見るのも楽しい
赤ちゃん連れの家族、出張に出かけるビジネスマン、隣町の病院に行くおばぁちゃんなど、ノルウェー西海岸に住む人々の普通の暮らしに出会うことが出来ます。
港では、花を一輪持ちながら待っている男の子に恋人であろう女の子が駆け寄って行き、ハグをする姿を見かけることもあります。
またスーパーに届けられる大量の生活物資、今朝の漁で水揚げされた魚が積み込まれ、大都市に運ばれる様子なども見ることが出来ます。
船のクルーも沿岸出身者が多く、勤務を終えたスタッフの家族が迎えに来ている姿もよく見かけます。
三世代にわたってフッティルーテンの船員をしている家族もいます。
フッティルーテンはノルウェー西海岸の人々の暮らしに密接に関わっていて、そのような船で一週間船旅をすることは世界的にも珍しいのではないかなと思います。
沿岸の田舎町出身の女の子が『田舎過ぎて暇だったから、子供のころは毎日、港にフッティルーテンを見に行ってた』という話をしてくれました。
沿岸に住み人々はみんなそれぞれのフッティルーテン・ストーリーを持っています。
人口数百人程度の小さな港町に寄港する
一般的な観光船では訪れない港町では、フッティルーテンの到着に合わせて運行するローカルバス、小さなスーパーマーケット、カラフルな家屋など、ノルウェーの田舎の人はこんな暮らしをしているんだなぁと感じることが出来るのも面白いポイントです。
窓辺に可愛らしいディスプレーをしている家が多く散策するのも楽しい
クリスマスシーズンには星形の照明やろうそく、ガラスや陶器の置物などで、それぞれの家々の個性を感じます。
ノルウェーではカーテンをしない家が多いので、インテリアも見えちゃったりします。
あまりじろじろ見るのも失礼なので、チラ見しながらですが素敵なアイデアは持ち帰って参考にしましょう。
フッティルーテン博物館
極圏の街ストークマルクネスには、フッティルーテン博物館があり、昔の船の様子が展示されています。
昔使っていた VDS や TFDS ロゴの入ったお皿など、時代を感じさせる展示物と出会うことが出来ます。
130年間、人と荷物とそれぞれの人生をのせてきたクルーズ
船だけれども、ノルウェー海を行ったり来たりしながら、それ以上の思い出や意味を持っている乗り物って素敵だなぁと思うのです。
進学のために村をでる学生は期待を抱きながら、人生を終えた人が故郷の町に棺桶に入って運ばれて永遠の眠りにつく…
そんなノルウェーの暮らしに密着した船がフッティルーテンです。
※次回は寄港地編です。お楽しみに!
メンバープロフィール
-
合同会社『船旅見聞録』代表。
北欧専門旅行会社やランド・オペレーターに25年間勤務後、『船旅見聞録』主催。カジュアルな服装で参加でき、デスティネーションを楽しむための『誰でも参加できる船旅』を紹介するクルーズ代理店です。(フッティルーテン、クロワジーヨーロッパなど)
学生時代はバックパッカーとしてリュックを担いで、世界を旅しました。訪れた国は60か国以上、北欧訪問回数は50回以上。
船旅歴はフッティルーテン、クロワジーヨーロッパ、北極(スヴァルバール諸島、グリーンランドなど)、南極、様々なクルーズを経験。
フッティルーテン販売は25年、乗船は15回以上あり、日本で最も詳しいと自認しています。