アジアを代表するプレミアムクルーズ客船「ゲンティン・ドリーム」でショートクルーズ 前編

皆さんは、ふと日常を離れ、どこか異国の地に思いを馳せることはありませんか?私にとってその特別な場所は、気軽に訪れることができる活気溢れるアジアです。

2024年の夏、アジア初のプレミアム客船「ゲンティン・ドリーム」でクルーズ旅へ。今回の大きな楽しみの一つは、船内で思う存分グルメを堪能すること。事前に調べたところ、35ものレストランやバーがあることを知り、その豊富な食の選択肢に心を躍らせていました。

3泊4日のクルーズを終えて改めて感じたのは、船内がまさに「チャイニーズ!」想像をはるかに超えるほどチャイニーズカルチャーが色濃く反映されており、他では決して味わえない特別な、そしてユニークな船旅でした。アジア各国から訪れる多国籍の方々との交流も、このクルーズならではの楽しい思い出となりました。

もちろん寄港地観光も考えていましたが、船内の魅力に夢中になり、結局行く時間も惜しんで船内での非日常を満喫しました。それでは、旅の様子をレポしていきます。

クルーズ乗船まで

日本からシンガポールへは直行便が多数運航しており、約6〜8時間でアクセス可能です。時差も1時間。到着後の空港の導線も分かりやすく、あっという間に、タクシーで20分程(30SGD)、ホテルに到着。


今回宿泊した「ランデブーホテル・シンガポール」は、到着時からスタッフさんの対応が良く心が温かくなりました。そして驚くべきはその立地。徒歩5分以内の場所に3つのMRT駅、コンビニや飲食店もすぐそばで、ショッピング街のオーチャード・ロード、セントラル・ビジネス・ディストリクトまでそれぞれ徒歩圏内です。アートに彩られたデザイナーズ空間でありながら、客室は快適かつ機能的。(ホテルのご厚意でジュニアスイートにアップグレードしていただきバスタブ付きでした)


朝食のオーダーできるチキンヌードルは絶品。熱々の肉まんやしゅうまい、フレッシュなサラダやフルーツ、珈琲も美味しかったです。手頃な価格でこの上質な体験ができるのは、さすがシンガポール生まれのホテルチェーン「ファーイースト・ホスピタリティ」です。クルーズの前後泊におすすめですね。

1日目:シンガポールから乗船

マリーナベイクルーズセンターは、車でチャンギ空港から約25分、市内中心部から15分程度です。前泊したホテルからはタクシーで10分(15SGD)で到着。

予約確認書/乗船券は英語表記で、乗船の48時間前までにオンラインチェックインができます。手続き画面は(英語と中国語)案内に沿って簡単です。念のため、画面のスクショと印刷もしておくと安心です。

乗船手続き

シンガポールのクルーズターミナルには11時すぎに到着。外にはバゲージチェックインの列が2つ。夏の暑さ対策か、巨大扇風機が回っていて助かりました。乗船券を見せると、スタッフさんが手際よくバゲージタグを付けて、スーツケースを運んでくれます。


続いてセキュリティチェック。食べ物は持ち込みNGですが、この時はドリンクは大丈夫でした。ロビーは広々としていて、フリーWiFiサクサク、座る場所もたくさんあり、グループ分けされた番号が呼ばれるまで待機です。

椅子には「SG Arrival Card」の案内が貼ってありました。シンガポール発着クルーズの場合は、日本の出発前と下船前に船内で再申請が必要です。(船会社の船内フリーWiFiを利用して接続可)


チェックイン時はパスポートと乗船券を提示し、この場でクルーズカードをいただきました。穴が開いていて首からかけられるタイプで便利。写真も撮られることがないので、代表者の方のみ並んでの手続きで良いようです。

列に並んでいる乗客の服装はリゾートカジュアル。Tシャツに短パンといったラフなスタイルや、柄物のワンピース姿の女性も多く見られました。

その後、案内表示に従い、出国審査へ進みます。ターミナル到着してから1時間少々で、あっという間にいざ船内へ。


今回は、ブティック前から乗船したので、船内に足を踏み入れた瞬間から、いい香りとラグジュアリーな雰囲気に高揚しました。

乗船後すぐに避難訓練(マスターステーション)の場所を確認。

バルコニー付き客室 サプライズ!

乗船後すぐに必要なものは手荷物(子供の着替えや水着など)に入れていましたが、13時には早速スーツケースが届けられ客室に入れました。

実は……今回は、誕生日&結婚記念日をクルーズで迎え……思いがけぬサプライズを受けました。(装飾やケーキ、スパークリングワイン事前予約/有料)客室に入った瞬間、ふわっと甘い香りが……テレビモニターには「HAPPY BIRTHDAY」音楽も流れていました!

驚きながらも、扉に出したままのスーツケースを取りに行くと、客室係の方が反応をこっそり見守っていた模様。「素敵なクルーズになりますように!」と声を掛けていただき、さらに嬉しく、あぁ……クルーズは記念旅行に最適だなと改めて感じました。


この時食べたアニバーサリーケーキが美味しくて(クリームも甘さ控えめ!)あの感動は今も忘れられません。そうこうしているうちに、出港。バルコニーからゆっくりと、確かに移りゆく景色に見入りながら贅沢な眺めを心ゆくまで堪能しました。


そしてなんと、この船はバルコニー付きの客室が全体の7割もあるとか。
その他、客室には、テレビ(映画見れます!)、湯沸かし器、冷蔵庫の隣にドライヤー、金庫などが設置されています。

特筆すべきは、五つ星ホテルにあるような、ふかふかのタオル!!毎回クルーズ船にタオルを持参する私も今回出番なし。歯ブラシやティッシュボックスもありました。客室内のボトルウォーター無料も嬉しかったです。(追加は有料)


気になる客室内の電圧は 220 ボルトでプラグタイプは BF タイプ・OC タイプとなります。洗面所にはシェーバー専用の日本と同じ形状の二股もあります。ベッドサイドUSB ポートもあり便利でした。

コインランドリーはなく、ドライクリーニングと洗濯のサービス(有料)もありますが、バスエリアも清潔で手洗いで十分でした。

昼食(無料のビュッフェ)

早速、ビュッフェ形式のレストラン「リド」(デッキ16後方)へ直行。アジア系の乗客で賑わっており、特にインド国籍の方が多い印象からか、目を引いたのは、本格カレー!!期待を裏切らず、本格的なスパイス使いで何種類も楽しめて大満足でした。


ほかにも、多国籍料理やキッズ用のメニューもあり、どれも美味しく、種類も豊富なので、ついつい手が伸びてしまいました。

リトルパンダクラブ(キッズクラブ)

プールサイドのすぐ近くに、2歳~12歳を対象としたキッズクラブ(デッキ16中央)があります。毎日、最大2時間まで無料で利用できます。(有料で追加利用可)


これまた驚いたのは、初日から24:00までオープンしていたことです。10:00-12:00、16:00-18:00、19:00-24:00となっていたので、計画も立てやすかったです。
3歳の娘も「ティーチャーが面白かった、でっかい窓から見える海がキラキラしてたよ!」と毎日楽しみに通っていました。

レセプション

お困りのことがあれば24時間対応のレセプション(デッキ6中央)へ。私は、船内新聞(紙廃止)やアプリのことを聞きました。


アプリからレストランの営業時間、イベント(エンターテイメント)のスケジュールをはじめ、寄港地ガイドなど確認できます。情報が満載なので、活用すればするほどクルーズライフを楽しめますね。


レセプションのすぐ近くでは、時にパフォーマンスが楽しめたり、何でも揃うであろうショップなどがありました。

夕食(無料のメインダイニング)

メインダイニングは上下の階層に分かれ、その日の気分で中華と洋食が選べます。フリーシーティング制で好きな時間に行けます。この日はドリームダイニングルーム(デッキ 7 後方)を利用しました。


受付で番号が書いた紙をいただき、テーブルには席札が置いてあります。ベビーカーで行くと、この時は個室のようなところを案内されました。子供用の可愛らしいカトラリーを用意してくださったおかげで、娘も興味津々。取り分けながらいつもよりたくさん食べてくれました。

ショータイム

ゾディアックシアター(デッキ7前方)では約1,000人を収容できるとのこと、本当に広々としています。私たちは開演の30分前には行って前方の席を確保することができました。


目の前で繰り広げられるダイナミックなパフォーマンスに釘付け。初日から拍手喝采でした。

夜食(有料のレストラン)

なんと、こちらのブルーラグーン(デッキ7中央)は24 時間営業!まるで屋台街のような雰囲気で手頃な価格で楽しめます。
世界各国の様々な料理が小皿で提供されているため、お腹がいっぱいになった後でも、ついついふらっと立ち寄りたくなる魅力的なスポットです。


賑やかな喧騒と立ち込める美味しそうな匂いに包まれていると、「ここは本当に船の中?」と不思議な感覚に陥ります。深夜まで多くの方で賑わいを見せており、クルーズの夜をさらに盛り上げてくれますね~。

2日目:プーケット

目が覚めるとそこは、お隣の国タイ!船旅の醍醐味の一つは、眠っている間に国境を越え、新たな地に到着できること。移動時間を有効活用できるので、なんだか得をしたような、毎回ちょっとした魔法にかかったような気分になります。

朝食(無料のビュッフェ)


受付で多少の列ができるものの、こちらも席が事前に指定されるシステムなので、早く食べたい娘を前に慌ただしく席取りをする必要がないことが助かりました。


朝食は珈琲だけでなく、ジュースも無料です。ビュッフェの内容も充実しており、フレッシュなサラダはもちろん、甘~いスイカをはじめとするフルーツの種類も豊富。美味しそうなパンもあり、大人も子供も満足できるラインナップでした。

プール

朝食でお腹を満たした後は、娘が待ちに待ったウォータースライドパーク(デッキ16/20後方)へ!


カラフルなウォータースライダーがなんと6台もあり、そのスピードや形状も様々。スリル満点の急なスライダーから、緩やかで小さな子供でも安心して楽しめるものまで、難易度別に分かれているので、家族みんなでワイワイと盛り上がれます。水遊びができるエリアも併設されています。

昼食(無料のメインダイニング)

2フロア吹き抜けのメインダイニングは、やはり豪華。しょうゆを使った味付けは日本人に親しみやすく丁寧に調理された料理が次々と運ばれてきます。賑やかなビュッフェとは異なり、丸テーブルで家族と会話を楽しみながら、落ち着いて食事ができるのも良いです。

ジェラテリア(有料)

ビュッフェでは無料のソフトクリームも楽しめますが、子供に手を引かれるまま向かった先は、やっぱり魅力的なジェラテリアでした。(デッキ8後方)


ここには、美味しそうなフレーバーのジェラートとフローズンヨーグルトがずらり。テイクアウトできるのが嬉しいポイントで、海を眺めながら味わうことができます。トッピングもでき、クルーズ中は毎日通ってしまうほどでした。

外の空気を吸いに

気分転換に、その土地の空気を肌で感じたいため観光はせずとも下船はします。ここプーケットでは、目と鼻の先にマルシェが!気になりつつも、まずはこの巨大な船体全体をバックに記念撮影。


全長335m、15.1万トン、大きい!そのスケールを目の前にすると本当に圧巻です。船体の色鮮やかなアートワークは、細部までじっくりと見入ってしまいます。


マルシェは、日本ではなかなか見かけないような珍しいもの、お土産屋さん、屋内ではマッサージなどがあり、見ているだけでも楽しい気分になります。

夕食(無料のビュッフェ)


ランチで海老を堪能したばかりだというのに…ビュッフェでも美味しそうな海老の誘惑には抗えず、また違った味付けでついつい手が伸びてしまいます。後にも先にも、こんな贅沢な海老三昧は初めての経験です。新鮮で味が濃く、いくらでも食べられてしまうほど。本当に振り返っても幸せな時間でした。


もちろん、海老以外もどれも美味しいです!!

ナイトタイム


バー360(デッキ6中央)はその名の通り、中央に設けられたステージを360度どの席からでも楽しめるユニークな造りになっています。ドリンクを片手に、毎晩繰り広げられるライブパフォーマンスに酔いしれる、贅沢なひととき。3フロア吹き抜けのため、パフォーマンスが始まると誰しも足を止めます、圧巻です。


日が沈み、船内は昼間とはまた違ったムーディーな雰囲気に包まれます。外からライトアップを見たくて、再度下船しました。この日のカジノエリアも大盛況。

まだまだ続く、ゲンティン・ドリームの魅惑

あっという間に過ぎた、ゲンティン・ドリームでの前半1泊2日。子連れでも安心して楽しめる充実した施設やプログラム、そして何より日常を忘れさせてくれる特別な空間の魅力が少しでも伝わりましたでしょうか?


さて、これだけ多くのレストランやバーがあると、目移りしてしまい、全てを制覇するのは難しいものです。もしグルメを思う存分楽しみたいとお考えでしたら、事前にいつ、どこを利用するか、ざっくりと計画を立てておくことをおすすめします。

それでは、後半のクルーズの様子もお楽しみください!

ドリーム・クルーズ
ファーイーストホスピタリティ

メンバープロフィール

CRUISE Ism 編集部
CRUISE Ism 編集部

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