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2020年6月に誕生した「金沢港クルーズターミナル」。クルーズの拠点であると同時に、おしゃれなレストランや体験コーナーなど地元の人々も訪れて楽しめる新たな交流拠点としても注目を集めています。
さらに、金沢港から発着するクルーズ旅は、短期間でありながら日本海の豊かな自然や独特の文化を存分に感じられる大人の贅沢を楽しめる旅です。
金沢港発着だからこそ味わえる、非日常のひとときを、金沢港の魅力とともにお届けします。
新しい海の玄関口「金沢港クルーズターミナル」
建物は、全面ガラス張りで開放感たっぷり。屋根は日本の海の白波をイメージしたおしゃれなデザインとなっています。
「金沢港クルーズターミナル」館内のおすすめスポット
クルーズ利用者だけでなく、地元の人や観光客も楽しめる「金沢港クルーズターミナル」。
カフェやイベントも充実しており、観光やデート、日常のお出かけにもぴったりです。
まずは、金沢港クルーズターミナル内の施設の魅力をご紹介します。
「海の食堂 BAY ARCE」でカフェタイム
金沢港クルーズターミナル2階にある、「港」をテーマにしたレストラン「海の食堂 BAY ARCE(ベイアルセ)」。
青と白を基調とした店内には、貝殻や海のモチーフがあしらわれた装飾が散りばめられており、まるでリゾート地にいるかのような非日常感を味わえます。
「フグのフライのせ!金沢名物シーフードハントンライス(1,480円)」は、金沢のソウルフードであるハントンライスをベイアルセ風にアレンジした一皿。石川県産のフグを使った一口サイズのフライは、食べやすさも魅力です。サクサクとした衣の食感と、とろとろの卵が絡み合い、口の中ふわっと広がる旨味が絶妙でした。
水色が目を引く「ベイアルセパフェ(820円)」も人気の一品。 ほんのり甘じょっぱい塩ソフトに、船型のクッキーが愛らしいアクセントに。 パイナップル風味のゼリーが口の中で弾け、まるで海風を感じるかのような爽やかなひとときを演出してくれます。
魚のデザインが愛らしい九谷焼の器「ハレクタニ」で提供されるのは「大納言入り棒茶プリン(880円)」。 甘さ控えめながら、棒茶の香りが豊かに広がり、上品な味わいが堪能できます。
CIQエリア、待合エリア
1階には、乗船客が出入国手続きを行うCIQエリアと待合エリアが設けられており、広々とした空間で快適に利用できます。
クルーズ船が入港していない時には、これらのエリアがイベント会場としても活用され、ベイサイドの賑わいの拠点として多くの人々で賑わっています。
CIQエリア
「税関」「出入国管理」「検疫」の頭文字をとったCIQエリアは、広々とした空間で、最大4,000人の乗船客が2時間以内に出入国手続きを完了できるスムーズな設計です。
クルーズ船が入港していない時には、ベイサイドコンサートやマルシェなどさまざまなイベントが開催。地元の人々も楽しめる多目的なエリアとして賑わいをみせています。地元民にとっては、クルーズターミナルでのイベント開催はおなじみの光景ですが、実はターミナルがイベント施設として活用されるのはとても珍しいことなのです。
待合エリア
待合エリアに足を踏み入れた瞬間、目を奪われるのが「海」をテーマにした二本のシンボル柱。
高さ4.2mの柱には、九谷焼、加賀友禅、輪島塗、山中漆器、金沢漆器など、石川を代表する伝統工芸が贅沢に施され、まるで美術館のような空間が広がります。
実はこの柱、人間国宝や日本芸術院会員などの重要無形文化財保持者たちが手がけた渾身の大作。
名匠による8点の大作に加え、牛首紬や加賀繍の小品16点も共鳴し合い、繊細さと華やかさが響き合う贅沢な仕上がりです。
大人も子どもも楽しめる「金沢港まなび体験ルーム」
金沢港のジオラマや操船シミュレーターが設置された「金沢港まなび体験ルーム」は、遊びながら金沢港について楽しく学べる内容が盛りだくさん。大人も子どもも一緒に夢中になれる体験が待っています。
金沢港のジオラマ
まず目に飛び込んでくるのは、精巧に作られた「金沢港のジオラマ」。
港の全貌を一望できるジオラマと、それを補完する動画が金沢港の魅力や施設の機能をわかりやすく紹介してくれます。
金沢港操船シュミレーター
100円で体験できる「金沢港操船シミュレーター」は、180度の大パノラマ画面での操縦が可能。まるで船長になった気分で、金沢港への入港をリアルに体感できます。
こちらは操縦の時間帯や天気など細かく設定できる本格仕様。子供向けかと思いきや、大人でもしっかり楽しめるんです。
180度に広がる大画面に囲まれての操縦は、少し酔ってしまうほど臨場感たっぷり!
日常を忘れさせる大画面の映像に囲まれながら、緊張とスリルが入り混じる体験に、つい「もう一回!」と挑戦したくなるはず。
操船シュミレーター
こちらは無料で気軽に体験できる、操船シュミレーター。ゲーム感覚で気軽に挑戦できるものの、ハンドル操作が意外と難しく、一筋縄ではいきません。
うまく操縦して、果たして無事に金沢港に入港できるでしょうか?スリル満点の体験に、思わず手に汗を握ってしまうかも。
金沢港のクイズ/金沢港の学習 コーナー
初級、中級、上級と難易度が分かれたクイズコーナーや、金沢港について深く学べる学習コーナーも。
絶景を満喫!展望デッキから海を一望
2階の展望デッキは、クルーズ船や海を見渡せる絶景スポット。
日没のマジックアワーには、オレンジ色に染まる夕焼けが広がり、時間とともに幻想的なひとときが訪れます。
夜が深まるにつれ、ライトアップが加わり、周囲は幻想的な雰囲気に。大切な人と肩を寄せ合うのも、一人で心のままに過ごすのも、ここならではの贅沢です。
ロマンチックな金沢港ライトアップ
夜になると、約3kmにわたる金沢港一帯が加賀五彩をイメージしたライトアップに照らされ、ターミナル周辺は一気に幻想的な光の空間に変わります。
古代紫や臙脂、藍といった友禅の象徴色が5分ごとに移り変わり、異世界への扉が開かれたかのような雰囲気を醸し出すライトショーにうっとり。
ターミナル前広場だけでなく、ガントリークレーンや金沢港大橋も美しくライトアップされ、静けさの中に広がる特別なひとときが楽しめます。
ライトアップは、毎日日没から21時まで実施中。昼間とは異なるロマンティックな景色を味わってくださいね。
金沢港発着クルーズの魅力
日本発着クルーズといえば、横浜港や神戸港などが一般的に知られていますが、あえて金沢港を選ぶ理由はどこにあるのでしょうか?その特別な理由と、金沢発着クルーズならではのおすすめポイントをご紹介します。
金沢港から発着しているクルーズ船
クルーズ旅行といっても、コースも費用も旅行日数もさまざま。
クルーズと聞くと「高額」「長期休暇が必要」「贅沢旅行」といったイメージを抱く方も多いかもしれませんが、実はクルーズ旅行は幅広い選択肢が揃っています。客室のカテゴリーや出発日、コースによって料金もさまざま。早期割引などを活用すれば1泊2万円台から(食事付き)楽しめるプランもあります。また、12歳以下のお子様が3、4人目として参加する場合は無料になる船も。各船の個性が光り、旅の楽しみ方もそれぞれです。
2024年11月現在、金沢港からは「飛鳥Ⅱ」「にっぽん丸」「コスタ セレーナ」の三隻が発着し、それぞれが独自の魅力でゲストを迎えています。
飛鳥Ⅱ
「飛鳥Ⅱ」は、日本最大の客船であり、贅沢と優雅さを極めたクルーズ体験ができるラグジュアリー船です。すべての客室がバスタブ付きで海側に面しており、ゆったり過ごせまするのが魅力。四季の味わいを堪能できるフレンチや和食、イタリアンが揃い、寄港地の特色を取り入れた特別メニューも見逃せません。展望大浴場から広がる大海原を眺めながらの入浴も贅沢そのもの。飛鳥Ⅱは、外国客船時代の華やかな雰囲気を残しつつも、「和の心」でのおもてなしを大切にしており、30年の歴史とともに進化し続けるきめ細やかなサービスが魅力です。
定 員 : 872名
にっぽん丸
「にっぽん丸」は、日本船のひとつとして、高級老舗旅館のような心を尽くしたおもてなしに定評があるラグジュアリー船です。「食のにっぽん丸」と称されるほど料理の評判が高く、極上の海の幸、山の幸、それぞれの寄港地で旬の食材を積み込み、ゆったりとした海とともに舌で楽しむクルーズ船です。
定 員 : 400名
コスタ セレーナ
イタリア船籍の「コスタ セレーナ」は、陽気なイタリアンムードが漂う明るい船内が特徴です。カジュアルで明るい雰囲気の船内には、イタリア料理を中心としたレストランが充実。劇場でのショーやカジノ、プールといったエンターテインメントも盛りだくさんで、夜はまるでクラブのようにド派手で賑やかな空間に様変わり。さらに、比較的リーズナブルな価格設定で、気軽にこの豪華なクルーズライフを体験できるのも「コスタ セレーナ」の大きな魅力です。
定 員 : 2,930名
金沢港発着クルーズがおすすめな理由
日本発着クルーズといえば、横浜港や神戸港などが一般的に知られていますが、なぜあえて金沢港を選ぶのでしょうか?その特別な理由と、金沢発着クルーズならではのおすすめポイントをご紹介します。
日本海における地理的優位性
金沢港は日本海の中央に位置し、ショートクルーズでも魅力的な寄港地を訪れることができる絶好のロケーションです。特に韓国・釜山へのアクセスが容易なため、外国船である「コスタ セレーナ」では4〜5日間のクルーズが実現。外国船でこれほど短期間のクルーズは非常に珍しく、初めての方でも気軽に非日常を楽しめるのが魅力です。
北陸新幹線全線開通によるアクセスの向上
北陸新幹線の全線開通により、関西圏や名古屋から金沢までのアクセスがさらに向上しました。北陸新幹線を利用すれば、東京・名古屋・大阪から2時間半以内で快適に到着可能です。
多様な交通手段で快適アクセス
各都市から金沢までは、北陸新幹線や車、飛行機を活用した多彩なアクセスが可能です。「レール&クルーズ」「ドライブ&クルーズ」「フライ&クルーズ」など、ニーズに応じた移動手段で快適に金沢港へ向かえます。
無料駐車場完備(乗船中)
乗船中は無料で駐車できるため、マイカー利用も安心。重い荷物があるからこそ、車で気軽に訪れることができるのも金沢港の魅力です。
歴史や文化、自然など魅力的なスポットが点在
石川県内には、歴史や文化、温泉が豊富に点在しており、クルーズ前後の観光も充実。金沢港発の旅で、石川県の新たな魅力に触れてみませんか?
2025年金沢港発着クルーズのスケジュール
2024年11月現在、金沢港発着のクルーズ船のうち、2025年のスケジュールが発表されているのは「コスタ セレーナ」のみです。「飛鳥Ⅱ」と「にっぽん丸」は、今後の発表が待たれます。最新情報は各公式サイトで随時更新されますので、チェックしてみてくださいね。
▷ 金沢港発着 コスタセレーナ 3泊4日
(金沢ー釜山ー終日航海ー金沢)
▷ 金沢港発着 コスタセレーナ 4泊5日
(金沢ー釜山ー境港ー舞鶴ー金沢)
金沢港までのアクセス
金沢港は金沢駅から車やタクシーで約15分、路線バスで約30分と、市街地から少し離れていながらもアクセスは良好です。特に路線バスは、金沢駅から金沢港クルーズターミナルへの直通便があるため、ストレスなく向かえます。
金沢港クルーズターミナルから非日常の旅へ
金沢港クルーズターミナルは、クルーズの拠点としての役割を超え、訪れる人々の心を弾ませる「食」や「体験」が詰まった、新しい賑わい創出の場。
穏やかな海風が頬を撫でるテラスで、暮れゆく夕日やライトアップを眺めながら過ごすひとときは、日常のざわめきから解き放たれるような心地よさです。昼も夜も異なる表情を見せるターミナルの佇まいが、ふとした瞬間に忘れかけていた感動を呼び覚ましましてくれます。
そして、金沢港発着のクルーズは、短期間でも日本海の豊かな自然と文化が感じられる大人の贅沢。日々の喧騒を離れ、ゆったりとした時間が流れる空間に身を委ねてみるのも一興です。ぜひ、金沢港から新しい旅のスタートを切り、特別な時間を体験してください。
取材協力:一般社団法人金沢港振興協会HP
メンバープロフィール
- 大学時代に観光を学び、旅を発信する楽しさを覚える。現在は、女子旅メインとしたトラベルフォトライターとして活動。その他にも編集者、フォトグラファー、インフルエンサーなど多岐に渡り活動中。地元金沢では、いしかわ観光特使を委嘱。SNS講座やトラベルライターの講師なども務める。旅番組のテレビ出演も多数。クルーズにハマったきっかけは、取材で海外発着のクルーズに行ったこと。
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