【北欧クルーズ旅行】フィンエアーのエコノミークラスとビジネスクラスを徹底レポート

秋の幻想的なラップランドの大自然を満喫してきた、フッティルーテンオーロラクルーズ&ロヴァニエミの旅。
今回の旅ではフィンエアーのエコノミークラスとビジネスクラスの両方に搭乗し、それぞれの魅力を体験しました。

手頃な価格とシートの快適さが両立したエコノミークラス、マリメッコに囲まれた特別な空の旅ができるビジネスクラス、どちらにも日本人CAが乗務しており、心地よい接客で安心して過ごすことができます。

こちらの記事では両クラスのシートの快適性から機内食、サービスまで、実際の搭乗体験をもとに詳しくレポートします。

長距離でも快適!フィンエアーのエコノミークラス

羽田からヘルシンキには、エコノミークラスを利用しました。
淡い色でまとめられた機内は、シンプルかつ上質。
事務的なところのない温かみを感じる雰囲気で、自宅のリビングにいるような居心地の良さが漂います。

低反発クッションの快適なシート


上質な質感のファブリックのシートは、座ると体を包み込んで支えてくれるような感覚が。
実は低反発クッションが採用されており、人間工学に基づいたデザインにより体を預けても疲れにくい設計になっているのだそう。

低反発クッションのシートがプレミアムエコノミーなどの上級クラスで導入されているのは他社でも見かけますが、エコノミークラスでは珍しいですね。
長時間座りっぱなしになるヨーロッパ旅行では、シートの座り心地は特に重視したいポイント。
上級クラスを利用せず手頃な値段で、体への負担を減らして空の旅がしたい人に、フィンエアーのエコノミークラスはぴったりです。


モニターの下にはUSB-Aポートがついているので、スマホの充電が可能。
座席にはペットボトルのお水とブランケット、イヤホンが備えられています。


クッションはなかったのですが、私はちょうど到着後に着る厚手のセーターを布バッグに入れて持ってきていたので、それをクッション代わりに使いました。何か腰に当てたい方は手軽でおすすめです。
セーターの代わりにもう1枚ブランケットをもらうのもいいかもしれません。


フィンエアーは飛行によるCO2排出量を抑えるため、機内の備品をできる限り軽量化する取り組みを進めているそう。
実際に北欧で環境への取り組みや哲学に触れたあとに振り返ってみると、北欧へ向かう乗客は何かしら防寒具を持参することが多いため、さらにクッションまでとなると必ずしも必要ではないのかも。
そもそも低反発クッションのシートのおかげか、長時間座っていても大きな疲れは感じませんでした。

紙ナプキンはマリメッコ!おいしい機内食


食事は離陸後のメインの機内食と、到着直前の朝食の2回提供されます。
機内食は環境に配慮し、おしゃれなペーパーボックスに入れられています。紙といえどお蕎麦のつゆをかけても漏れないのでご安心を。

メインの料理はポークカツレツとチキンから選べ、私はポークカツレツをチョイス。サイドにはお蕎麦にパン、そしてチョコレート。
深夜に食べるのにちょうど良い量です。

食事やドリンクの提供の際に添えらえる紙ナプキンは、マリメッコ!

ソフトドリンクの他に、度数の低いアルコール飲料(スパークリングワインは除く)1点も無料で頂けます。
ノンアルコール派は、ぜひブルーベリージュースを。北欧と言ったらブルーベリーですね。
フィンエアーのシグネチャードリンクで、すっきりとした甘さなので食事にもよく合います。

着陸前には朝食が。
ふわふわの卵が美味しいオムレツ、ポテトにトマトのビネグレットソース。
女性にはちょうど良い量でしたが、朝からしっかり食べたい人にはちょっと軽めかも?

眠気を誘う静かな機内

消灯で機内の灯りが消えていく際に、フィンエアーの天井にはオーロラが現れます。
エコノミークラスは座席数が多く天井が長いので、グラデーション状にゆっくりと移り変わっていくこの光のショーが綺麗に映えますね。

フィンエアーのエコノミークラスに乗って驚いたのが、機内が非常に静かで落ち着いた雰囲気であること
最新鋭のエアバスA350は、他の機体に比べエンジンの音が格段に静かなんだそう。
内装の雰囲気も、そして乗っているゲストも落ち着いており、灯りの落とされた静かな機内に微かに響くエンジンの音が、心地よい眠気を誘います。

私は普段、長距離の飛行でも1、2時間程度しか眠ることができずほぼ徹夜状態で到着しているのですが、今回の旅ではオーロラを監視するためずっと起きていようと思っていたのにも関わらず、何度も眠りに落ちてしまうことに。

約12時間30分のエコノミーの旅は、包まれるような低反発のシートと、心躍るオーロラ体験で、あっという間に過ぎていきました。
エコノミークラスでできるだけ体の負担の少ない旅をしたい、という方はフィンエアーをチェックしてみることをおすすめします。

まるで自宅のように寛げるフィンエアーのビジネスクラス


ヘルシンキから成田へは、ビジネスクラスを利用しました。
シートに着席すると、ウェルカムドリンクが配られます。

フィンランド最後の瞬間に、イッタラのウルティマ ツーレのグラスに入ったシャンパンで乾杯。
夕日を受けてキラッキラに輝くグラスは、まるで樹氷のよう。

プライベートスペースが確保されたシェル型シート


白、青、グレイを基調に彩られたスタイリッシュなキャビンには、繭のような形のシートが並びます。
ビジネスクラスのシートは、コリンズ・エアロスペースとフィンエアーが共同設計したAirLounge。


この美しさはまさに、雲上の北欧デザイン家具。

どの席も直接通路にアクセス可能です。
ラウンドした背もたれで壁のように覆われているので、座っていて他の人の視線が気になることはありません。
プライバシーが確保された広々としたシートは、座席というよりももはや小さなお部屋のようです。


座面が広いので、体育座りやあぐらをかいてリラックスすることもできます!

通常のビジネスクラスでは、背もたれを倒してフラットにしますが、この丸みを帯びた背もたれには、一般的なリクライニング機構は備わっていません。
というのも、こちらは倒さなくともすでに足を伸ばしフルフラットで眠れるスペースが確保されているのです。

手元のパネルを操作すれば、足元の隙間が自動で持ち上がり、その上にマットレスパッドとマリメッコのデュベを広げれば、快適なベッドに早変わり。

寝返りが打てる程の広さです。
座ったまま背中の角度を調整したい場合は、リクライニングの代わりにクッションで調節を。

アメニティから毛布まで!マリメッコに囲まれた空旅


フィンエアーのビジネスクラスと言えば、楽しみなのがマリメッコのアメニティですね!

ポーチの中にはアイマスクに、バンブー歯ブラシ、耳栓が入っています。

そのほかに、シートにはマリメッコのクッションが柄違いで2つー

そしてマリメッコの手触りの良いデュベも備えられています。

マリメッコに囲まれた空の旅、こんな心おどるビジネスクラスが他にあるでしょうか?

※ムーミンは私物です

思い思いのスタイルで過ごせる機能的なシート

頭の横には、ヘッドフォンが収納された小物入れが配置されています。
USB充電がついているので、枕元でスマートフォンの充電も可能。

足元にもたっぷりの収納スペースが。
ラップトップに、替えのレンズ、化粧ポーチにペットボトルを入れてもまだまだ余裕の収納力。

目の前のモニターは、大きな18インチ。

窓際のテーブルにはシートの操作パネルがついており、足元をフラットにしたり、電気をつけたり、音量調節したり、座ったままでも寝たままでも操作可能です。
「Do Not Disturb」を知らせるスイッチもあるので、食事をせずにひたすら眠りたい時にも便利です。

引き出し式のテーブルは幅が柔軟に動かせるため、用途に合わせて調整が自由自在。

自宅のリビングで映画鑑賞するように寛いだり、仕事をしたり、誰にも邪魔されずぐっすりと眠ったり…。
飛行時間を思い思いのスタイルで過ごすことができます。

機内食はイッタラの食器で

最初の機内食は、2点のスターター、メイン(3つのメニューの中から選択)、チーズ、デザートが提供されました。
メインはビーフ、フィッシュ、リゾットから選べ、眠りに備えて軽めに済ませたかった私はリゾットをチョイス。

キノコの旨みの広がる、美味しいリゾット。
今回の旅ではロヴァニエミの森でブルーベリー摘みをしたのですが、次は森でキノコ狩りもいいな…などと思いながら完食すると、デザートにブルーベリーパイが登場!
旅の終わりにフィンランドの思い出に浸れる、素敵なラインナップでした。

柔らかな丸みをおびた印象的な陶磁器の食器は、イッタラがフィンエアーのために特別にデザインしたのだそう。

ドリンクには、受賞歴のあるワインをはじめアルコール類も豊富に揃います。
せっかくなので、フィンエアーのシグネチャーカクテル、Northern Blushを頼んでみました。

フィンランドのリンゴンベリーとジン、オレンジピールのカクテルで、すっきりとしたフレッシュな味わい。
着陸前には朝食が。


スクランブルエッグにハッシュドポテト、ベーコンにお野菜、ハム&チーズにフルーツ、ヨーグルト。
まさに理想の朝食ですね。

細やかな気配りのきいたサービス


消灯後も、CAの方は度々お菓子や軽食を持ってシートを回ってくれます。
私は体育座りをしてマリメッコのクッションに埋もれ、マリメッコのデュベに包まれ、目の前には頂いたポテトチップスとサンドイッチとブルーベリージュースをセットし、プライベートスペースが確保された小さな秘密基地に最高の映画鑑賞シートを作りあげました。


まるで自宅にいるかのような寛ぎ様です。
単に寝る、座るというだけでなく、足を上げたり、肩肘をついたり、好きな体勢で人目を気にせずリラックスして過ごしたい人にピッタリなシートです。

夜中に喉がかわいたのでモニターのコールボタンを押すと、すぐにCAの方が来て穏やかな笑顔で丁寧に対応してくれました。
海外の航空会社の接客は様々ですが、フィンエアーのCAの方はとても感じが良い方ばかりだったのが心に残っています。

ホットチョコレートにはFazerのチョコレートが添えられており、至れり尽くせり。

トイレの中には、自由に使えるようSEESのリップバームとシェービングキットも置かれていました。
旅の間にすっかり乾燥が気になっていたので、ありがたくリップバームを頂き、早速塗り塗り。

森の香りに、ペパーミントの爽やかさが広がるこの素敵なリップバームは、SEESというブランドのもので、全てフィンランド国内にて作られているのだそう。
化学物質不使用で、天然由来の本物のエッセンシャルオイルのみで作られた香りに心が癒されます。

ハンドソープとローションも同ブランドのもの。
旅行中にフィンランドブランドのコスメをお土産に買いたいと思いつつ現地で見つけられなかったため、次に行ったときはぜひSEESのコスメを買って帰ろうと思います。

シートに戻った後は、フラットベッドで横になってぐっすりと就寝。
気がついた時には着陸前の朝食の時間に!もっと乗っていたかった…と思わず思ってしまったほどの、快適で心躍るビジネスクラスの空の旅でした。

フィンエアー機内でのオーロラ鑑賞のポイントや、空港ラウンジ、ロヴァニエミでの過ごし方については前の記事で詳しく解説しています。
また、フッティルーテンでのオーロラクルーズについての記事も後ほどアップいたしますので、ぜひ合わせてお読みください。

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取材協力:フィンエアー

メンバープロフィール

mugi
mugi
大人女性向けのラグジュアリートラベルとウェルネスをテーマに発信するフォトグラファー&ライター。上質な時間を感じさせながらもSNSに親和性のあるフォトジェニックな写真が持ち味で、様々なホテルの公式SNS、HP用写真撮影を請け負っています。またライターとして旅雑誌やメディアに寄稿しつつ、女子旅メディアの編集部としても活動。自身のSNSやブログでは、絶景の中で過ごすリトリート旅やラグジュアリーホテルでのおこもりステイなど、大人女性向けに国内外の上質なウェルネス旅を発信しています。
初めてのクルーズは父娘旅。いつか南極クルーズに行くのが夢。
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