【北欧クルーズ旅行】フィンエアーで行く、心を満たす魔法の北欧旅

北欧旅行というと、どんな旅を思い浮かべますか?
無駄をそぎ落とした美しいデザインに囲まれた、シンプルで上質な暮らしを体験する旅。あるいは、サンタクロースやオーロラ、雪深い森の小さなお家…子どもの頃に読んだ絵本の中の世界をこの目で見に。
単に観光地として美しい景色を見にいくだけでなく、北欧文化への憧れや、心が温かくなるような体験を求めていく人も多いでしょう。

フィンエアーで行く北欧旅は、飛行機に乗り込んだ瞬間からそんな旅が始まります。

マリメッコのアメニティや、北欧デザインを取り入れた機内。北極の氷の世界を飛び越え、窓の外に揺れるオーロラを眺めながらの朝食…まるで魔法に導かれるようなルートで北欧へと向かい、フッティルーテンでのオーロラクルーズやフィンランドのロヴァニエミを旅してきました。

飛行機に乗っている時間も思い出になる、フィンエアーでの北欧旅をご紹介します!

忙しい社会人の味方!フィンエアーの夜便

現在、日本とヘルシンキを結ぶ便を週25 便運行しているフィンエアー。
ヨーロッパと日本をつなぐ航空会社の中で最多の運航数を誇るため、予定に合わせて柔軟にスケジュールを組むことが可能です。
なかでも便利なのが、羽田発の夜便が毎日運航していること

仕事を終えたその足で搭乗すれば、早朝にはヘルシンキ、午前中にはヨーロッパ各都市に到着。フライト中にぐっすり眠って、時差を感じずそのまま観光へ!
長期の休暇が取りづらい方でも、限られた日数を最大限に使って北欧やバルト三国、その他ヨーロッパを効率的に旅することができます。

それでは、仕事を急いで終わらせ、21時50分発の羽田便で出発です!

フィンエアーの心地よい機内

行きの便はエコノミークラスに搭乗しました。
シートのバックモニターにずらりと映し出される可愛らしいブルーベリーが、北欧気分を盛り上げます。

北欧デザインを基調とした機内は、シンプル&上質。
全体的に淡くナチュラルな配色でまとめられ、座席のシートやカーペットにはパリッとした清潔感があり、自宅のリビングにいるような居心地の良さが漂います。

削ぎ落とされたシンプルなデザインは、見た目の美しさだけでなく、サステナビリティへの配慮から生まれたもの。
飛行によるCO2排出量を抑えるため、カーペットや座席、カトラリーなど機内の様々な備品ができる限り軽量になるように設計されているのだそう。

機内誌も紙面ではなく、機内Wi-Fiを通じて自身のデバイスで閲覧するスタイルに。座席ポケットに入っているのは非常時の案内と水のみで、見た目もすっきり。

こういったサステナブルな取り組みは、ともするとゲスト側から見ると簡素で物足りなく感じることがあるものですが、上質で美しいデザインへと昇華しているのがさすが北欧の航空会社。
違和感を感じずデザインの一つとしてすんなりと受け入れられ、まさに北欧に向かっているんだとワクワクする感覚に。

機内モニターには、映画や音楽などエンターテイメントも充実しています。映画が言語によってソートできるので、日本語対応のものが探しやすいのも嬉しいポイント。
特に便利だったのが、機内食や消灯の時間などフライト中のスケジュールがわかる機能。

機内食のワゴンが来る前にトイレを済ませ、消灯前には歯磨きをして、何時まで眠ろうか…。
私は特に、食事のあとに “あること” をするのを楽しみにしていたので、スケジュールと飛行マップを交互に眺めながら、空の旅のプランを立てました。

ピクニックのようなフィンエアーの機内食

さて、お待ちかねの機内食の時間がやってきました。メニューもモニターで確認できるので、ワゴンが回ってくる前にじっくりと悩んで決められます。

食事の容器はペーパーボックス、カトラリーは木製。ここも環境負荷を考え軽量化が計られており、トレイを持った瞬間にその軽さにびっくり。

添えられている紙ナプキンは、みんな大好きマリメッコ!
思わず使わずに持ち帰ってしまいました。
ちなみに、ビジネスクラスならアメニティーポーチやクッション等のファブリックもマリメッコなんですよ。

ドリンクには、フィンエアーのシグネチャードリンク「ブルーベリージュース」をチョイス。
フィンランドの広大な森林で育つ、野生のブルーベリーから作られているのだそう。
すっきりとした甘さがとても美味しく、お土産に何本か買って帰ろうと思っていたのですがすっかり忘れてしまいました…。

マリメッコのナプキンにペーパーボックスに入った食事、飲み物にはブルーベリージュースを添えて…なんだかピクニックのような可愛さです。
食事の量は控え目ですが、深夜寝る前に食べるには丁度よく、全て美味しく完食しました。

心躍る1回目の食事を終え、片付けが終わってほどなくすると、機内は徐々に暗くなり、機内の天井にオーロラが出現!

ピンクから緑、紫、濃紺へとゆっくりと移り変わり、やがて夜の闇へ。
消灯までのほんのわずかな間に現れるショーですので、ぜひお見逃しなく。

飛行機は魔法の世界へ!北極海を通過しオーロラが出現

消灯後はぐっすりと眠るのももちろん良いのですが、実はここからが私が楽しみにしていた時間です。
日本からヘルシンキへ向かう際に現在フィンエアーが飛んでいるのが、ロシアを迂回し北極圏を通る北回りルート。
北極海の上空を通過し、夜にはオーロラが現れる、幻想的な魔法の世界を通るルートなのです。

どうしても機内でオーロラが見たかったため日本人のCAの方に色々と伺ってみたところ、搭乗した10月はまだ難しく本格的なシーズンは11月以降とのこと。

ちなみにフィンエアーには、日本語を話すCAが多く乗務しています
喉の乾燥を防ぐためにギャレーで水筒に温かいお湯を入れて頂いたりと、何度か頼み事をしましたが、その度に気さくな笑顔で心よく応じて頂きました。長いフライトなので、日本語が通じるのはとても心強いものです。

さて、乗れば必ずオーロラが見られるものではないようですが、諦めずに一晩見張ることにしました。
以下に私がネット等で調べた空の上でオーロラを見るコツを載せておくので、ぜひチャレンジしてみてください!

オーロラが見られる可能性があるのは、北極圏のうち”オーロラベルト”と呼ばれるドーナツ状の帯の範囲を飛んでいる間です(上の図の緑の帯近辺。ただし帯はあくまで参考として描いたものなので、正確なものはネットで検索を)。

北回りルートでは、この帯を2回(ベーリング海峡付近と、アイスランドからフィンランド北部辺り)通過します。ですが、初回は昼間の状態のため見られませんでした。
北極海に差し掛かる頃に、飛行機は再び夜の世界へ。

人の世を遠く離れた氷の世界。薄闇にぼんやりと浮かび上がる北極海はとても幻想的!

やがて消灯時間が終わり機内が明るくなり出した頃に、2度目のオーロラベルトにさしかかります。
あくまで私が乗った時の時間ですが、日本時間の朝6時半〜7時ぐらいから2度目のオーロラベルトにさしかかり、実際にオーロラが見られたのが8時近く。朝食が配られはじめる頃でした。

すでに機内が明るくなっているため、窓に顔を近づけなければ見えず、周りの乗客は誰も気づいていない様子。
オーロラが見えたら誰か教えてくれるだろうと思っていたら、見逃してしまうかも。

オーロラを雲の上から眺める、それだけでも心躍る体験なのに、オーロラを眺めながら朝食を食べれるなんて…!なんという非日常体験!

夢中でシャッターを押していました。

なお、飛行機内からオーロラを撮影する場合、地上での撮影と勝手が異なります。
注意点をまとめましたので、ぜひ参考にして最高の思い出を写真に残してくださいね!

【機内でオーロラを撮るときのTIPS 】
・最大の敵は機内の明かり
 窓のシェードをできる限り下ろし、隙間はブランケットなどで完全に覆って、機内の光が反射しないようにしましょう。レンズにブランケットがあたってフォーカスリングが動いてしまいやすいため、セロハンテープなどで固定すると便利です。
・シャッタースピードは長くしすぎない
 地上での撮影とは違い飛行機は常に動いており、三脚もないためシャッタースピードを長くするとブレてしまいがち。翼のライトの点滅が写り込むこともあるため、1秒前後を目安に設定するのがおすすめです。
・F値はできるだけ小さく
・ピントは“空”ではなく“翼”がおすすめ

着陸準備の前には、CAの方から北極航路通過証明書をもらえました。
まさか自分の人生で、北極海を空から見おろす日が来るとは。

※ムーミンは私物です

幻想的な北極圏に、オーロラの朝食…さすがサンタクロースが乗る航空会社フィンエアー、機内での心躍る体験はまるでマジック!
到着前からすでに北欧旅の醍醐味を満喫。
アメニティなど物を配布する物質的なサービスはよくありますが、ときめく体験で心を満たしてくれ、乗っている時間が思い出になるような空の旅は、他ではなかなか味わえませんね。

日本からヘルシンキへの約13時間は、ファンタジーの世界を飛びあっという間に過ぎていきました。

日本語表記あり!ヘルシンキ・ヴァンター国際空港

早朝にヘルシンキ・ヴァンター国際空港へ到着。北欧らしい木の温もりに包まれた、シンプルで美しい空港です。

ハブとなる大きな空港でありながら、ターミナルは1つのみ。到着ゲートと出発ゲートは同じフロアに。
空港内での移動距離が少なく、シンプルでわかりやすい導線になっているのがありがたいですね。

航空券を予約する時の目安となる最短乗り継ぎ時間は、シェンゲン協定非加盟国圏からのフライトでなんとわずか45分、国内線なら35分。
ハブ空港でここまで短い時間で乗り継ぎ可能な空港は見たことがありません。

実際私も、今回の旅ではヘルシンキ空港で3度の乗り継ぎを経験しました。
日本からの到着時は飛行機をおりてから入国審査を終えゲートにつくまでわずか20分、国内線の乗り継ぎにいたっては徒歩10秒という脅威的な早さ。
しかも、乗り継ぎカウンターなどの要所要所で日本語表記があるのです!

近年は海外に渡航する日本人が減ってしまい、海外の空港では日本語表記をほとんど見かけなくなってしまいましたが、ヘルシンキではありがたいことに健在。空港内には日本人スタッフもいるのだそう。
フィンランドがいかに親日的で、そして日本人旅行客に選ばれているかがわかります。
海外旅行に慣れていない人でも、ヨーロッパ周遊の際はヘルシンキ・ヴァンター国際空港を拠点にすれば、安心して乗り継げますね。

乗り継ぎがスピーディーに終わったので、余った時間でショッピングへGo!

空港には、ムーミンショップにムーミンカフェ、そしてマリメッコやイッタラなどの北欧ブランドのショップが勢揃い。
40番ゲート付近には、こんな可愛いクリスマスキャビンが設置されていました。

サウナの模型もついて、空港にいるだけで様々なフィンランド文化を覗き見ることができます。

スタイリッシュな北欧デザインのフィンエアーラウンジ

空港には、シェンゲン協定加盟国側と同非加盟国側のそれぞれに1カ所ずつフィンエアーのラウンジが設けられています。
今回の旅では、非加盟国側のラウンジを利用しました。

場所は50番ゲートのそば。白いスタイリッシュな入り口が目印です。
広々としたラウンジには様々なデザインの椅子が揃い、寛いだり仕事をしたりと思い思いの時間が過ごせます。

エーロ・アールニオのボールチェアも!皆やはり座ってみたいのでしょう、空いたと思ったらすぐに埋まってしまい、私は残念ながら座れませんでした。

カウンターには、温かい食事にサラダにスイーツ等がずらり。
ドリンクはブルーベリージュースをはじめとするソフトドリンクはもちろんのこと、ワイン、シャンパン、スパークリングワインなど、お酒も豊富に揃います。

カクテルを作ってくれる本格的なバーカウンターまでありました。

すっかりはまったブルーベリージュースと共に、美味しい食事で一休み。
シャワールームも完備しているので、搭乗までの時間をしばしリラックスして過ごしました。

オーロラクルーズとロヴァニエミで幻想的なラップランドを満喫

ヘルシンキ到着後は、そのまま飛行機を乗り継ぎノルウェーのキルケネスへ。
まず向かったのは氷でできたアイスホテル。


トナカイと犬ぞりのハスキー犬たちが暮らす森で、空に躍り狂うようなオーロラを見た後は、キルケネスの港から「フッティルーテン」の南行きに乗船し世界で一番美しい船旅へ。
連日連夜トロルや精霊の棲むノルウェーの大自然に圧倒された、5泊6日の絶景クルーズについては、後の記事でご紹介します。

その後は再びフィンエアーに乗り、ベルゲンからヘルシンキ乗り継ぎでフィンランドのロヴァニエミへ!

ここはサンタクロースのすむ村。
本物のサンタクロースに会いに行ったなど、小さな頃の自分が知ったら何と思うでしょうね?

秋色に染まったラップランドの自然の中で過ごすため、街から少し離れた森の中のホテルに滞在しました。
深い霧に包まれたフィンランドの森は幻想的で、まるで童話の中に入り込んだかのよう。

森を散歩していると、足元に野生のブルーベリーを発見!
フィンランドには「自然享受権」という、個人に与えられた特別な権利があります。
土地の所有者に損害を与えない限りは、私有地であっても森や沼地を自由に散策し、きのこやベリー摘みなど自然の恵みを享受することができるのです。

その日食べられる分だけいただきます。

摘んでいる最中に、ふと小さな頃を思い出して温かい気持ちに。
夏休みに祖父母の田舎へ行き、その日のおやつに畑のとうもろこしを採ってきたり、春には山に入って筍を堀ったり…そんな太陽が昇るリズムと四季の移ろいに合わせて生活していた、とてもシンプルで、でも人の営みとしてあるべき根源的な幸せを感じていた頃。

ホテルのお部屋のサウナでじんわりと体を温めた後に食べた摘みたてのブルーベリーは、体に染み渡るようでした。

幼い頃に読んだ童話や小学校の夏休みなど、心の奥に眠っていた幸せな記憶が呼び覚まされ、心が満たされていくのを感じた北欧での旅。
他ではなかなか体験できない、温かい思い出となりました。

次は夏に訪れて、湖畔のサマーコテージに長期間滞在し、自然に溶け込むような時間をゆったりと過ごしてみたいな。

フィンエアーで心を満たす北欧旅を

帰りはフィンエアーのビジネスクラスで日本へ。
北極圏ではなく南回りの大陸ルートだったためオーロラは見られませんでしたが、そのかわり大地をオレンジ色に染めながら沈む壮大な夕日が、旅の終わりを祝福!

物質的な豪華さだけを求めるのではなく、魔法にかけられたような幻想的な大自然の中で、シンプルに自然とつながって過ごす幸せ。
フィンエアーに乗った時から始まる北欧旅で、ぜひ体験してみてください。

次の記事では、フィンエアーのエコノミークラスとビジネスクラスのシートを詳細にレポートしますのでお楽しみに!

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【北欧クルーズ旅行】フィンエアーのエコノミークラスとビジネスクラスを徹底レポート

取材協力:フィンエアー

メンバープロフィール

mugi
mugi
大人女性向けのラグジュアリートラベルとウェルネスをテーマに発信するフォトグラファー&ライター。上質な時間を感じさせながらもSNSに親和性のあるフォトジェニックな写真が持ち味で、様々なホテルの公式SNS、HP用写真撮影を請け負っています。またライターとして旅雑誌やメディアに寄稿しつつ、女子旅メディアの編集部としても活動。自身のSNSやブログでは、絶景の中で過ごすリトリート旅やラグジュアリーホテルでのおこもりステイなど、大人女性向けに国内外の上質なウェルネス旅を発信しています。
初めてのクルーズは父娘旅。いつか南極クルーズに行くのが夢。
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